毛周期と光脱毛
からだの毛は、すべて毛穴の奥にある毛根から生えています。
この毛根の活動のサイクルを「毛周期」と呼び、「成長期」「退行期」「休止期」を繰り返すことによって毛が生え変わります。
毛根から新しく毛が生まれて伸びていく時期を「成長期」と呼んでいます。
この時期に、からだの毛を意図的に除去することを脱毛というのです。
一定の長さまで毛が伸びると成長を止め、今度は「退行期」といって毛根から離れて抜けていく時期になります。
毛が抜けたあとはしばらく活動を休み、次に新しい毛を生み出す準備に入ります。この期間のことを「休止期」と呼んでおり、脱毛ができない時期なのです。
ちなみに、毛が生えている部位によって毛周期に差があり、まつげは約2、3か月、髪は数年かけてサイクルを繰り返すものと考えられています。
光脱毛は、そのうちの「成長期」の際に、専用の光を照射して脱毛効果を狙うのです。
VIO脱毛とは
V・I・Oとは、いわゆるデリケートゾーンのことです。
Vラインは、アンダーヘアを前から見たときに両サイドにあたる部分です。この部分を脱毛することで、きれいにビキニを着こなすことができます。
Iラインは、女性器の周囲の下着に隠れる部分のことです。
この部分を脱毛すると、生理やおりものなどによる雑菌の繁殖をおさえ、いつも清潔に保つことができます。
Oラインは、おしりの穴周りのことです。
あまり自分では見られない部分ですが、意外と毛が生えている女性が多いようです。
デリケートゾーン脱毛のきっかけは、「Vラインの毛が下着や水着からはみ出るのが気になって」という人がほとんどなんだとか。
はじめはVラインだけ脱毛していた人が、あまりの快適さに感激してIラインとOラインを追加することもあるんだそうですよ。
短期間で効率的に脱毛するためには、V・I・Oラインの3つをセットで取り組むことがおすすめです。
またVIO脱毛では、形やデザインも大事なポイントです。
基本的にはVライン横のショーツラインを削るように脱毛しますが、必要に応じて上のラインを整えたり、縦幅を狭めたりすることもできます。
毛を残す範囲を少なくするほど、下着や水着からはみ出しにくくなりますね。
しかし、あまりにも少なすぎると不自然になるため、カウンセリングやアドバイスなどを参考に決めましょう!
脱毛の種類
脱毛をしようと思ったとき、専門サロンでおこなわれている「光脱毛」と美容クリニックでおこなわれている「レーザー脱毛」の2種類から選ぶ必要があります。
光脱毛とレーザー脱毛の違いは、照射するパワーの差です。
出力を制限したマシンを使用する光脱毛に比べ、威力の強いマシンを使用するレーザー脱毛は専門医しか扱うことができません。
そのため、光脱毛の効果が出るまでには、かなりの時間がかかってしまうのが実状です。
一方、レーザー脱毛では、ムダ毛の毛周期のなかで黒色のメラニン色素がある成長期に施術をおこなうため高い効果が得られます。
毛の量や質によりますが、1か月半から2か月おきに約5~8回の通院が目安です。
料金を比較すると、サロンのほうが若干低め。
お得なキャンペーンを利用すれば、破格の値段で施術を受けられることもあるようです。
しかし、満足のいくレベルになるまでには、かえってお金がかかってしまうこともめずらしくありません。
さらに、施術による痛みにも大きな差があります。
光脱毛で使用するマシンは照射の出力が低いため、痛みが少ないのが特徴です。
反対に、出力の高いレーザー脱毛では、毛を再生させる毛母細胞を破壊するため、人によっては強い痛みを感じることもあるようです。
光脱毛、レーザー脱毛の影響範囲
光脱毛やレーザー脱毛は、黒いものに反応する性質をもっています。
そのため毛穴の奥にある毛根を刺激して、毛の再生力をもつ毛母細胞を破壊することで脱毛の効果を得ることができるのです。
つまり、肌色である皮ふを傷つけてしまう心配はありません。
施術を繰り返すほど痛みがなくなっていくのは、黒い毛がうすれてレーザーや光の反応する範囲が減ったからなのです。
脱毛による、からだへの影響はないといっていいようです。
ただし、施術後に毛濃炎(もうのうえん)というニキビのようなものができたり、正しい照射がおこなわれないと、やけどなどのトラブルを負ったりすることがあります。
毛濃炎はしっかり保湿をすることで、5日ほどでなくなることが一般的です。
有名な脱毛サロンや美容クリニックで施術すれば、問題が起こることはほとんどないでしょう。
脱毛をおこなうときは、評判のよい脱毛サロンや美容クリニックを選んでくださいね。
また、脱毛によってからだの内部への影響を心配される方がいるかもしれません。
たしかに毛母細胞を破壊するほどの強力なものですが、内臓や血管などに悪影響を与えることはないといわれています。
妊娠中は脱毛できない理由① ストレスが胎児や母体に影響がある可能性
妊娠と脱毛は、基本的に無関係です。
脱毛サロンや美容クリニックでの脱毛によって、胎児に与える影響はないと考えられているのです。
しかし、脱毛の痛みがストレスとなって母体に影響を与えたり、陣痛を誘発したりする可能性があります。
そのため、妊娠中には脱毛ができない施設がほとんどです。
また脱毛の部位によっては、うつぶせになったり、からだを動かしたりする必要があります。
その分からだに負担を覚える人もいるでしょう。
ただでさえデリケートになっている妊娠中は、脱毛を避けるようにしましょう!
妊娠中は脱毛できない理由② ホルモンバランスで肌に影響がある可能性
妊娠中はホルモンバランスが崩れ、肌が敏感な状態になります。
脱毛によって負担をかけることで、皮ふトラブルの原因となったり、通常の脱毛効果が得られなかったりすることがあるのです。
また、ホルモンの影響で毛の濃さが変わることがあります。
妊娠中は無理に自己処理をせず、出産後にからだのバランスが落ち着くまで様子を見ましょう。
出産後には、髪の毛などが抜けやすくなってしまう時期があります。
しばらく経つと体毛の状態はもとに戻りますが、眠っていた毛包が活動を開始することで太い毛が生えてくることもあるようです。
妊活中は脱毛OK?
妊娠中の脱毛はできませんが、妊活中の脱毛は問題ありません。
実際に受精して受精卵が子宮に着床しないかぎり、ホルモンバランスに変化などがなく、肌への影響がないためです。
また、脱毛をしていることが原因で受精しにくくなるということもありません。
妊活中に脱毛の専門サロンなどでの契約をしている場合、妊娠するまでは脱毛を継続することができます。
そして実際に妊娠をしたことがわかった時点で、脱毛を中断しましょう。
サロンによっては、一旦休止をして、出産後に再開できるプランなどもあるようですよ♪
脱毛サロンで契約後妊娠が発覚した場合は?
脱毛サロンでおこなわれている光脱毛は、完了までに時間がかかるものです。その間に、妊娠・出産を経験するという女性も少なくありません。
妊娠中は、ホルモンバランスの影響で肌が敏感になるため、脱毛を中断する必要があります。
しばらく脱毛から離れることになりますが、出産後に生理が2回以上もどった時点で再開ができるようです。
順調に生理が戻れば、授乳している方でも脱毛を受けることができるのです。
ただし、乳輪まわりや胸、両ワキの3つは、授乳を終えてからのケアとなることが多いようですね。
いずれにしても、担当医や脱毛サロンへ相談をするようにしましょう。
子宮筋腫や子宮内膜症などの治療中でもOK?
脱毛サロンでおこなわれている脱毛は、肌の上から光を照射して、毛穴の奥に存在する毛乳頭という毛が作られているもとを破壊します。
毛穴は肌の延長線上の溝であるため、からだの組織に光が届くということはありません。
光を照射しても、からだのなかに悪影響を与える心配はないのです。
もちろん、VIOラインなどのデリケートゾーンに光を照射して脱毛をすることによって、からだや子宮に影響が出ることはありません。
ただし、服用中の薬があるときは注意が必要です。
とくに処方薬に関しては、医師への確認がとれない場合、脱毛の施術を断るサロンがほとんどです。
なかでも抗不安薬、抗生物質、三環系抗うつ薬、経口抗真菌薬、解熱鎮痛薬、抗ガン剤、利尿剤血糖降下薬などは紫外線に反応するといわれているため、医師からの許可がおりないことが多いようです。
脱毛をする際の注意点
「脱毛サロンへ見学に行ったら、しつこく勧誘をされるのではないか」と心配して、なかなか一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか?
ただでさえ、脱毛に対して恥ずかしいと思ったり、抵抗を感じたりすることがあるかもしれません。
だからこそ、最初のカウンセリングで不安や疑問などをしっかり伝えることが大切です。
また、あらかじめ質問したいことをメモして持っていくと、緊張して聞きたいことが聞けなかったという心配がありません。
施述中に妊娠が発覚した場合、契約プランがどうなるのかも確認をしてください。
さらに、自身の体調などをしっかり把握し、脱毛サロンへ相談することも大切です。
一般的にはからだに影響がないといわれても、個人差があるものと思って考えておきましょう。
VIO脱毛によって、からだに悪い影響が出ることはありません。
しかし、妊娠中はココロもからだも非常にデリケートな状態です。
脱毛の痛みや不安などがストレスとなり、胎児や母体に影響を与えることを避けるためにも妊娠中の脱毛はお休みしましょうね。