エコノミークラス症候群とは?機内でできる3つの予防法

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ハワイ、パリ、ローマ、ニューヨーク。みなさんは海外旅行はお好きでしょうか?私は大好きです!
今日はそんな楽しい海外旅行をする際に、知っておいていただきたい病気のお話です。

エコノミークラス症候群って?

海外旅行につきものなのが、長時間の飛行機での移動ですよね!みなさんはどのように飛行機の中を過ごされていますか?

お酒が好きな私は、海外路線のフライトでは座って映画を見ながら、ついついお酒を飲みすぎちゃいます。でも実はこれ、非常に恐ろしい病気になる危険性があることも……。それがエコノミークラス症候群です。

エコノミークラス症候群とは、医学的には急性肺血栓塞栓症という名前ですが、難しい言葉なのでここではエコノミークラス症候群と呼びます。

飛行機を降りた後に突然の胸痛が起こり倒れてしまった
手術を受けて立ち上がったら意識を失ってしまった

このようなケースがエコノミークラス症候群の典型的な例です。

欧米では死亡原因のトップ3に入るほど有名な病気ですが、日本での発症率は低いとされていて、知名度はそこまで高くありません。

しかし近年、実は日本でもその発症率は欧米並みに高いことがわかってきています。

有名人の方では、2002年にサッカー日本代表の高原直泰(たかはらなおひろ)選手が遠征の飛行機でエコノミークラス症候群を発症したことで知られています。

このようにエコノミークラス症候群は、若い人でも起こる可能性は十分にあり、時として命に関わる怖い病気です。

これまで健康で病気とは無関係だったみなさんにも起こる可能性はあるのです!しかし、ちゃんと予防することはできるので、ここで簡単な予防法を覚えていってくださいね!

エコノミークラス症候群が発症する仕組み

エコノミークラス症候群は、飛行機を降りて歩き出した人が突然倒れたり、死亡したことからこの名前がつき1980年〜1990年ごろから有名になりました。

しかし、エコノミークラスだからこの病気になるのではなく、ビジネスクラス以上の乗客や、長時間運転する運転手さん、手術後の患者さんなど、「長時間座った状態や寝たままでいる人」に多く起こります。

みなさんは長時間飛行機に乗った後、足がむくんだ経験などありませんか?これは、別に病気などではなく、長時間座ったままでいると、重力で足に血液がたまりやすくなるため起こります。

足は「第二の心臓」と言われており、足のふくらはぎの筋肉を動かすことで、足に溜まっている血液を心臓に返すことができます。

しかし、長時間座ったままでいると、足を動かさないため筋肉のポンプが働かず、足に血液が溜まってしまいます。

足に血液がたまると、血液の流れが悪くなってしまうため、「血栓」という血の塊が静脈の中にできることがあります。これを深部静脈血栓症と言います。

この「血栓」が血流に流されて肺の血管に飛んでしまうと、恐ろしいエコノミークラス症候群になるのです。肺は新しい酸素を体の中に取り込むところですので、肺の動脈が詰まってしまうと、体に酸素が運べなくなってしまいます!

エコノミークラス症候群の症状

代表的な症状は「呼吸苦」と「胸痛」です。

長時間座っていた後に、立ち上がった直後に、息が苦しい、胸が痛い、などの症状が出たら危険性が高いので要注意です。

小さな血栓が肺に詰まった場合は何も症状がないこともあります。

また、エコノミークラス症候群の原因である血栓が足にできると、血栓ができた側の足がむくみます。

特に片方の足だけがパンパンに腫れてしまった!なんてことがあれば、要注意です!

また、妊婦さんは子宮が大きくなることで、骨盤の中の静脈を圧迫してしまい、深部静脈血栓症になりやすいので注意が必要です。

エコノミークラス症候群のリスク

長時間座った姿勢や、寝たままの姿勢でいることが1番のリスクになります。

また、200人に1人ぐらいの割合で、生まれつき血液が固まりやすい方がいて、そのような方は特に注意が必要になります(調べないとわからないのですが……)

また、ピルを内服されている方も、血栓ができやすいので要注意です!

エコノミークラス症候群の予防方法は?

1.定期的に足を動かすこと
2.足を圧迫すること
3.水分(お酒以外)をしっかりとること
の3点が予防方法です。

まず、「定期的に足を動かすこと」が第1の予防法です!
足のふくらはぎの筋肉を動かすことで、足の血液は心臓に戻るため、座ったままでも、足首を上下に動かす運動をするようにしましょう。

また2時間に1回程度は歩くことを心がけましょう。

第2の予防方法は「足を圧迫すること」です。
市販の着圧ストッキングも足を引き締めるため効果がありますが、私たち医師がオススメするのは「医療用の弾性ストッキング」です。市販の着圧ストッキングよりも圧が強く、むくみもスッキリします!

インターネットやドラッグストアで販売しているので、ご自身の足のサイズにあったものを着用しましょう。

そして「水分(お酒以外)をしっかりとること」が第3の予防法です。
水分をしっかり取ることで、脱水状態になるのを防ぎます。特に飛行機の機内は湿度が低いので、脱水になりやすい環境と言えるでしょう。

また、お酒はたくさん飲んでも、血管の中は逆に脱水状態となってしまうため、血液が固まりやすくなります。海外旅行の飛行機での飲酒は控えめにしましょう!

しっかり予防をして、楽しい海外旅行にしてくださいね♪

この記事は下記の医師にフィードバックを頂きました。
株式会社フェロー代表取締役 林久美子先生