乙一おすすめ小説①▶︎ちょっぴりハートフル?「暗いところで待ち合わせ」
2006年には映画化され、それも大反響を呼んだ小説「暗いところで待ち合わせ」。
この小説は、目の見えない少女「ミチル」の家に、殺人犯として追われている「アキヒロ」が逃げ込んできたことからはじまる二人の同居生活を描いたものです!
表紙だけを見るとホラーものかな?と思ってしまうのですが、ホラー要素はなく、この二人の登場人物の不器用なふれあいがメインとなっているように感じます。
そして、殺人事件の真相を巡るミステリー要素も、伏線回収など見事な小説です。
ミチルの家へと逃げ込んだアキヒロは、ミチルに気付かれないように息を潜めて部屋の隅で過ごします。
しかし、人の気配に気づいてしまうミチル。でも、自分の身を守るためにあえて知らないフリを決め込みます。
そして、知らないフリをしながら、アキヒロはミチルが怪我をしそうになれば助け、ミチルはアキヒロのためにご飯を作ります。
そんななんとも奇妙な同居生活は二人に何を与えるのか…?
少しほっこりとするおすすめ小説です♡
暗いところで待ち合わせ [Kindle版]
¥470
販売サイトをチェック乙一おすすめ小説②▶︎夏にぴったり?「夏と花火と私の死体」
乙一さんのデビュー作でもある「夏と花火と私の死体」は一風変わったホラー小説です。
主人公はまさかの死体。
殺されてしまった9歳の女の子です。
そして彼女を殺してしまったのは、二人の兄妹。
この子たちも小さな子どもです。
この兄妹の二人が必死に主人公の死体を隠そうとするのですが、その姿はあまりに無邪気。
子どもゆえの残酷さを感じさせられます。
そんな物語が死体の女の子によって語られるこの物語。
斬新で、思わず背筋がぞくり。
夏におすすめの一冊です!
夏と花火と私の死体
¥454
販売サイトをチェック乙一おすすめ小説③▶︎オムニバス形式で切なさに癒やされる「失はれる物語」
小説業界において、ライトノベルという分野があまりに低く見られているということを好ましく思わないというのが乙一さん。
そんな気持ちから、一時はライトノベルからミステリー作品を出していたこともあり、その中から選び抜かれた作品5作と、描き下ろし1作のつまった短編集が「失はれる物語」です。
この作品の短編集はどれも切なく、どこか温かい読後感を残すものばかりです♡
どの作品も不器用な主人公たちの葛藤や諦め、そして孤独感が丁寧に描写されています。
孤独感を覚えるとき、手にとってもらいたい一冊です。
失はれる物語 [Kindle版]
¥408
販売サイトをチェック乙一おすすめ小説④▶︎黒乙一の真髄傑作集「ZOO」
ファンの間では「黒乙一」と呼ばれる乙一作品が圧縮されて詰まったかのような短編集が「ZOO」。
ミステリーから、ホラーにサスペンスまで、乙一さんらしさが入ってます!
モチーフとして扱われるのが「虐待」や「拉致監禁」、「死」、「殺人」などというようになかなか重たい。
でも、文体はどこか軽快で淡々と進んでいきます。
それだけに読みやすさもあります。
ただ、黒乙一らしいと言われているだけあって、グロテスクな描写や不気味な描写も目立つので、好き嫌いは分かれそうな一冊です…!
ZOO〈1〉
¥497
販売サイトをチェック乙一さんの小説はどれも描写が美しいのは一貫しているのですが、作品によって背筋がぞくりとするものもあれば、心のほっこりする話も。
ファンの間では「黒乙一」・「白乙一」とも呼ばれていますが、どちらの小説が好みに当てはまるでしょうか?
まずは両方読んでもらうことをおすすめします!