自分では気づきにくい「いびき」悩み
最近、いびきをかく女性が増えているといわれています。
いびきは男性がかくものというイメージがあるため、女性がいびきをかくと、イメージダウンになったり、幻滅されたりすることも……。
そのため、親しい友達や彼氏などにも相談できず、女性のいびきは深刻な悩みとなってしまっているようです。
かつては、人口の5%程度しかいないといわれていた女性のいびき。
最近の調査によると、慢性的にいびきをかく女性は、徐々に増えているとされています。
某製薬会社が行ったアンケートに対して、実に30%以上の女性が「ほぼ毎日いびきをかいている」と回答したのだとか!
つまり、3分の1の女性が自分のいびきに悩んでいるということになりますね。
女性のいびきは、なぜこれほど急激に増えているのでしょうか?
その原因を探っていきます!
女性のいびきの原因①鼻が詰まっている
女性のいびきの原因の1つ目として、鼻が詰まっているということが考えられます。
例えばアレルギーや鼻炎、風邪などの理由で鼻が詰まっている場合、就寝時にどうしても口呼吸になってしまいます。
口呼吸をするとどういう状態になるかは、仰向けになって口を開いて脱力してみるとわかります。
下あごが下がり、舌が喉の奥に落ち込むのです。
いびきは気道が狭まることが原因で起こります。
舌が落ち込んで喉の気道が狭まることで口呼吸となり、いびきをかいてしまうのです。
風邪など一過性のものであれば、あまり心配する必要はありません。
アレルギーなどでいつも鼻が詰まりぎみという方は、鼻の通りがよくなる市販の拡張テープや、いびき防止テープなどを使ってみるのがおすすめです。
また、就寝時には仰向けではなく、横向きで寝ることを意識することも予防になります。
横向きで寝ると、上になる方の鼻腔が広がるため、鼻呼吸がしやすくなるでしょう。
女性のいびきの原因②首周りに脂肪がついている
いびきの原因で最も多いとされるのが、首周りに脂肪がついているということです。
特に首周りについてしまった脂肪がもともと気道を狭めているところへ、舌が重みでのどの奥へ落ち込んで、いびきが誘発されます。
一見太っているように見えない方でも、二重あごが気になっている方や運動不足の方、猫背の方などは注意が必要です。
そういった方は、首周りの筋肉が弱っている可能性が高いと考えられます。
いびきをかかないための対策としては、舌を支えているオトガイ筋という筋肉と首回りの筋肉を鍛える方法があります。
舌を大きく突き出して、鼻に付けるように上へと伸ばす運動を入浴中など、できる時に続けましょう。
首回りの筋肉は、姿勢を良くして肩甲骨を内側に寄せる様なイメージで、肩を回すことでも鍛えることができます。
気が付いた時にストレッチのつもりで、やってみてくださいね♪
女性のいびきの原因③顎が小さい
顎が小さいということも、いびきの原因となります。
10〜20代の若い世代の方には、特に顎が小さい方が多いとされています。
昔と比べ、柔らかい食べ物が多く、噛まない食生活のため、噛む力が弱くなっていて顎が小型化しているのだそうです。
顎が小さいと元々の気道も細く、さらに顎周りの筋肉が弱っているため、寝ている時に舌を支えることができず、舌が喉の奥に落ち込んでしまい、気道を塞ぐためいびきをかきます。
対策としては、噛む力が必要となる硬い食品を意識してとるようにしましょう。
また、顔面体操も効果的で、天井を見上げて、口を大きく開きゆっくりと「あ・い・う・え・お」と発音します。
この時、顔中の筋肉を動かすつもりで行うとより良いでしょう。
女性のいびきの原因④仰向けて寝る癖がある
仰向けで寝ている方もいびきをかいている可能性があります。
睡眠中は筋肉が緩み、仰向けになった状態で眠った時は、緩んだ舌の付け根が気道に落ち込むため、いびきをかきやすくなります。
この対策としては、横向きで寝ることで解決することがあります。
とても単純なことですが、これだけで舌の落ち込みを防ぎ、いびきが改善されることは多いようです。
うつ伏せ寝でも同様にいびきは改善されますが、長時間うつ伏せで寝ていると腰痛の原因になりかねないので、横向きで寝ることがおすすめです。
横向き寝に慣れていない場合は、抱き枕を利用すると横向き寝がしやすいでしょう!
女性のいびきの原因⑤口呼吸をする癖がある
普段から口呼吸が癖になっている方も、いびきをかく可能性が高いです。
①ふと気づいた時に口があいていることが多い
②朝目が覚めた時に、口の中が乾いていたり、ネバネバしていたりすることが多い
③食事の時にクチャクチャと音を立ててしまう
あてはまりましたか?
当てはまる場合は、口呼吸になっている可能性が高いです!
口呼吸になってしまう原因は、肥満や鼻の疾患、幼少時の習慣などがあります。
口が開いている状態で眠りについた場合、下顎が落ち込んで、舌が喉の奥へ落ちて気道を塞いでしまうのでいびきをかきます。
口呼吸をしてしまう対策としては、就寝時に仰向けでは寝ないようにして、横向きになって寝る習慣をつけましょう。
また、口呼吸が癖になっているといびきだけではなく、喉が乾燥してしまうことにより、病気を引き起こしやすいので、日頃からガムを噛んだり、口を閉じる習慣を付けたりすることも大切です。
市販で口に直接貼り、口呼吸を防止するテープなどを使うといった、手軽な方法もありますが、唇がかぶれる可能性がありますので注意してください!
女性のいびきの原因⑥睡眠薬を飲んでいる
睡眠薬を飲用している方も注意が必要です。
睡眠薬の成分にはいくつか種類があり、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、心身をリラックスさせることで、眠りを誘う薬となっています。
筋肉弛緩効果もあるため、舌が喉の奥の方へと落ち込み、いびきをかきやすくなります。
対策としては、睡眠薬の成分をロゼレム系の薬に変更できないかをお医者さんに相談してみましょう。
ロゼレム系は、睡眠リズムを作って眠りを整える薬とされています。
このロゼレム系の睡眠薬には筋肉を緩める作用がないため、いびき対策としては有効なのだそうです。
ただし副作用の心配や、併用ができない薬なども存在するでしょう!
ご自身で勝手に判断せずに、必ずお医者さんの判断を仰いでくださいね。
女性のいびきの原因⑦肥満体型である
肥満体型であることもいびきの原因になりかねません。
いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因として、首周りに脂肪があるそうです。
のどが狭くなったり、ふさがれたりすることが理由ですが、そのようになる根本的原因のほとんどは、肥満によるものです。
肥満であるということで、のどの壁にも脂肪がつくため、のどが狭くなってしまいます。
通常時でものどが狭くなっているのに、眠るときにはさらに気道をふさいでしまいます。
そのため肥満がいびきの根本的な原因となります。
また、肥満だと標準体型の方よりも酸素を多く必要とするため、日常的に呼吸が深くなっています。
その結果、空気抵抗が大きくなるために、大きないびきをかくようになってしまうのだとか。
明らかな肥満とは見えない方でも、運動不足などにより、お腹や首に脂肪がついている方も要注意です。
女性のいびきの原因⑧寝る前にお酒を飲む
お酒を飲んだ時は、リラックスできて気分が良くなりますね。
これは、アルコールにより全身の筋肉が緩まるからといわれています。
睡眠中も顎周りの筋肉が緩みっぱなしになってしまい、舌の付け根を支えきることができずに落ち込んでしまい、のどの気道を塞いでしまうんだそう……。
酔っぱらった時にいびきをかきやすいのは、このためです。
対策としては、寝る前に飲酒はできるだけ避けること。
特に、就寝の4〜5時間前に飲酒をするといびきを悪化させるというデータがあります。
いびきをかきたくない場合には、少なくとも夕食以降にお酒を飲むことは我慢した方が良さそうです。
寝酒の習慣がついてしまうようであれば、いびきが慢性化してしまいますので注意が必要です!
心身をリラックスさせてくれるお酒ですが、ほどほどにすることが大事ですね♡
いびきをストレスに感じたら専門クリニックへ!
いびきが自分の努力だけではどうしても改善されない場合、専門のクリニックに通うのも手かもしれません。
いびきが発生する上気道と呼ばれる鼻から気管入り口までの空気が通る道を専門に診察してくれるのは、耳鼻咽喉科です。
ただし内科の先生でも循環器内科や呼吸器内科などの専門性があるのと同じく、耳鼻咽喉科の先生にも専門領域があります。
「いびき外来」など、わかりやすい診療科を設置している病院であれば間違いありませんが、このような診療科はまだ少数です。
いびきの診療をしているかどうか、事前に電話やホームページによって確認したり、かかりつけ医に相談したりするのが良いでしょう。
また、いびきは睡眠時無呼吸症候群の特徴的な症状のひとつです。
睡眠時無呼吸症候群は耳鼻咽喉科の他に、内科、睡眠外来や歯科などでも診察してもらうことがあるそうですよ♪
いびきはなかなか自分で気づくことができないので、人から言われて恥ずかしい思いをする方も多いかもしれません。
ご紹介した対策はすぐにでも実践できるものも多いので、ぜひ試してみてくださいね!
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