太宰治さんのおすすめ作品① 切ない恋物語『お伽草紙』
まず紹介するのは、太宰治さんの『お伽草紙』。みなさんのなじみある昔話を、太宰治さんの独自の解釈で綴ったのがこの小説です。
とっても斬新で、初心者にも読みやすいお話です♪
昔話のラインナップは『瘤取り』『浦島さん』『カチカチ山』『舌切雀』の4つの物語。今回は少しだけ『カチカチ山』についてご紹介いたします。
みなさんが知っている『カチカチ山』は、悪戯ばかりする狸に困ったおじいさんを、兎が助けるという話だと思うのですが…。太宰治さんの解釈は全く違うのです!
太宰治さんは、話の冒頭にて『兎は少女。』そして、狸に至っては『兎の少女に恋している醜男(ぶおとこ)。』と言い切っているのです。
どうです?美少女の兎は常々しつこく付きまとってくる醜男の狸に困っている所から、話が始まります。
みなさんの知っているカチカチ山について全く視点が変わってきませんか?話の内容はそのままに、全く内容の違ってくる昔話を楽しんでみませんか?♡
お伽草紙
¥637
販売サイトをチェック太宰治さんのおすすめ作品② 王子様の居ないシンデレラ『女生徒』
ある少女の一日を描いた小説が『女生徒』です。
話のあらすじは本当にこれ!朝起きて学校に行って、帰って眠るまでが少女視点で語られているだけ。
自分の少女時代は「こんな難しいことを考えていただろうか?」と思ったり、「あぁ、こんなこと考えたりしたなぁ。」と共感したり、どこかしら親近感を覚える物語です♪
まだ「白馬の王子様」を信じていた少女から、徐々に「王子様って幻想なんだな」と気付く女性の境界線に居る少女の心理描写がとても面白くておすすめです!
女性ってロマンチックな事を夢見るけれど、現実的な一面もあるなぁと実感する小説です。
女生徒
¥475
販売サイトをチェック太宰治さんのおすすめ作品③ ある若者の色恋の話『犯人』
ぐっと物語に引き込まれるも、何とも切なくなる後味がある太宰治さんの『犯人』という小説。
ある若者の恋の物語で、デートの帰り際に恋人から何気なく言われた「一緒に帰れるお家があったら、幸福ね。」という言葉から全てが始まります。
純粋な若者は恋人の願いを叶えるために、部屋を借りようと決心するのです。
恋人のために何かしたいって気持ち、すっごく分かりますよね♪
そんな主人公の若者の頼みの綱は、嫁いだ姉。部屋を借りに姉の元に訪れた所から、彼の人生は劇的に変化していくのです!
恋人のために彼は部屋を用意することができるのか!?彼の人生がどのように変化していくのかは、是非小説を読んでみて下さい♪
津軽通信
¥497
販売サイトをチェック太宰治さんのおすすめ作品④ほのぼのとした5人兄妹『愛と美について』
理想の家族像の様な、穏やかで面白いやり取りを読むことができるのが、この『愛と美について』という小説。
尊大な長男、人に尽くすのが大好きな長女、イケメンで病弱な二男に、ナルシストな二女。
そして、高校進学と共に厨二病を発症した三男、母親という6人家族。
父親と死別するも家族6人仲が良く、とある日曜備の退屈な昼下がりに兄妹で物語の連作を行う一場面を切りぬいた物語です。
5人それぞれの個性が出ている連作で、語り口も5人それぞれ違ったりしているのに、物語がするりと入ってきて読みやすいです♪
そして、最後の思いもよらないオチに笑いの出る面白い小説となっています。
ページ数も少ないので、ほのぼのとした気持ちになりたい時におすすめの小説です。
愛と美について
¥108
販売サイトをチェック太宰治さんと聞くと、有名な作家ですが、昔の小説って面白いの?と思う人も多いはず。
でも、短編は読みやすく面白いおすすめな話がこれ以外にもたくさんあります☆
是非この機会に、貴方も太宰治の世界に染まってみませんか?
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