チームでつくるからこそアートは楽しい/チームラボ・谷口仁子さん【肩書きは会社員!働く女性インタビュー】

チームでつくるからこそアートは楽しい/チームラボ・谷口仁子さん【肩書きは会社員!働く女性インタビュー】

LIFESTYLE

vol15.チームラボ 谷口仁子さん
女性が活躍するリーディングカンパニーに潜入!キャリアと向き合いながら、プライベートでも「好き」や「自分らしさ」を追求する4MEEE世代の社員さんにインタビューし、一会社員である女性の等身大の姿をお届けする企画です。

4MEEE
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2022.03.23

チームラボのアート展示をつくるカタリスト

働く女性インタビュー チームラボ 谷口仁子さん

連載第15回目に登場いただくのは、谷口仁子(たにぐちのりこ)さん37歳。

幼い頃から作品づくりやアートが好きで、ずっと独学で続けていたそう。大学は文化人類学を専攻し、中華圏に行ってインタビューをしたり、ホームステイをしたりしながら文化を学んでいたのだとか。その後、本格的にアートを追求しようとイギリスへ留学。スカルプチャーという日本語でいうと彫刻のコースを受講していたそうですが、とても自由な校風だったので自分の好きなものをつくり、楽しみながらアートを学ばれたそうです。

4年間の留学を経て、チームラボへ入り今年で8年目。一般企業でいうプロジェクトリーダーやディレクターのようなカタリストという職種で、アート展示の企画・開発・進行を担っているそうです。

Q.具体的にどんなことをしているの?

働く女性インタビュー チームラボ 谷口仁子さん

画像:東京・お台場にある『チームラボボーダレス』の作品<地形の記憶>

「チームラボ内のアート展示チームに所属しています。チームラボは、作品ごとにチームが作られ、複数の作品の制作が同時進行しています。

私が手がけたものの1つとしては、東京・お台場にある『チームラボボーダレス』に展示している“地形の記憶”。前身となる作品が以前あって、そこから進化したものが今展示されているのですが、構想段階から換算すると約3年ほどかかって完成しました。

“地形の記憶”は、フロアの中に高低差のあるスクリーンがいくつも並んでいて、お客様に自分自身が作品の中に入ったような体験をしてもらえるようにつくっています。作品に没入してもらうために、スクリーンの形やそれを支える棒の部分まで細かくこだわって設計しました。

四季折々の情景が映し出されて、自然の壮大さを感じられるようにつくっているのですが、映像をつくるにもかなりの時間がかかりました。例えば、稲穂が出てくる場面があるのですが、高さの違うスクリーンに同じ形の稲穂の像を投影しても立体感が生まれないんです。実物の稲穂を再現するために、栽培キットを購入して、1年がかりで育てて観察しました(笑)。

そうやって自分たちで実物に触れたり、細かいディティールまでこだわったりすることが、お客様にこれまでにない体験をしてもらうことに繋がっている気がします」

Q.チームラボで働く理由は?

働く女性インタビュー チームラボ 谷口仁子さん

「大学卒業後にアートの勉強のためにイギリスへ留学をして、改めてアートが好きだなと思いました。同じ学校の人たちの中には、1人で黙々と作品をつくるのが好きな子もいたのですが、私は誰かと話したり、人がつくっているものを見たりしながらつくったほうがより良いものができるなと気づきました。

だから、卒業後はチームで作品がつくれるような環境に身を置きたいと思って。チームラボを知ったきっかけは、イギリスの学校で韓国人のクラスメイトが『日本に面白い会社があるよ』と教えてくれたことでした。調べてみると本当に面白そうな挑戦をたくさんしているし、何より私が求めていたチームでの作品づくりが実現できるなと。

チームラボに入ってから感じるのは、メンバーみんなにパッションがあることですね!チームラボは良い作品をつくってお客様に良い体験をしてもらうことを1番大事にしています。コストや作業効率を考えると到底やらないという判断になりそうなことでも、全員が良い作品になるのなら構わないと思っているので、どうにか実現できるように工夫しています。

チームラボの作品は、すべて内製しているので社内に建築士やエンジニアなど各専門家たちがたくさんいるのですが、その方々も一緒に作品をつくっていていろんなアイディアをたくさんくれます。専門家ならではの意見は私にはない視点なので、もっと良い作品が生まれます。そうやってみんなで協力しながら、つくり上げていくことがとても楽しいです」

Q.QOL向上活動を教えて!

働く女性インタビュー チームラボ 谷口仁子さん

「最近『Atomic Habits(アトミック ハビッツ)』*という本を読んで、毎日何かしらの小さい習慣をすることを意識しています。本当に小さいことなのですが、寝る前にストレッチをするだとか、本を1日○ページ読むだとか。私はアプリに習慣を書いておいて、できたらスタンプを付ける、のような感じで実践しています。そうすると、1週間・1ヶ月でこれだけやったというのが目に見えてわかるし、自分を褒めるきっかけにもなります。

あとは、コロナ禍になって料理をするようになりましたね。以前までは月の半分が出張で家にいないという生活だったのですが、それがなくなりおうち時間が増えたので、挑戦してみようと。料理家のコウケンテツさんのYouTube(ユーチューブ)が好きで、見ながら再現するのが楽しいです(笑)。

また前から好きなのは、友だちとドレスコードを決めてレストランに行くこと。きちんとしたドレスとかではなく、“トップスはボーダー”とか“ビリー・アイリッシュっぽく”とか毎回テーマを決めて(笑)。洋服を考えている時間も好きですし、一体感が出るので面白いですよ。そして、その時に必ずプレゼント交換もします。みんな趣味も仕事も違うので、いろんなプレゼントがあって良い情報収集にもなります」

*……James Clear(ジェームズ・クリアー)著のアメリカの大ヒットセラー作品。小さい習慣を積み重ねていくことで、後に大きな成果に繋がるということを述べている自己啓発本。日本語訳も発刊されている。

Q.目標や夢はある?

働く女性インタビュー チームラボ 谷口仁子さん

「前からですが、あまり中長期の目標を立てたことがなく……。だから、仕事面での先の目標は思いつかないですね。これまでも、目の前のことを精一杯やってきたからこそ今があるし、今後もそういうやり方をしていきたいです。

プライベート面では1つだけ夢があって。チベットからヒマラヤ山脈を超えて、ネパールに行ってみたいんです!学生の時にチベットに行ったことがあり、その時に現地でそういう人がたくさんいて、なんてアドベンチャーで面白い体験なんだろうと思ったんです。

チベットの山の麓でヤクという荷物持ちの動物と、シェルパという山案内人の人を雇ってから1ヶ月かけてネパールまで向かうそうです。この文明が発達して便利な世の中になってきた今でも、そういう生活をしている人もいる。現地を肌で感じられる体験だろうし、きっといろいろなことを考えられるきっかけになると思うので、挑戦してみたいです。

実は山登りはあまり好きではないんですが、ヒマラヤ山脈を登るために今少しずつ特訓をしていて、この間は屋久島に屋久杉を見にいきました(笑)。体力があるうちにヒマラヤ山脈を登れるように頑張ります」

谷口さんのアートに対する真っ直ぐさと世界に対する興味関心意欲が、たくさんの人を魅了する作品づくりに繋がっているのだなと思いました。お話しているだけでパワーをもらえるような、そんな素敵な方。谷口さんが手がけた"地形の記憶"が展示されている東京・お台場『チームラボボーダレス』は、2023年の東京都心部への移転に伴い、2022年8月末に閉館するそうなのでそれまでに一度訪れてみては。

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Special Thanks:Noriko Taniguchi(teamLab Inc.)
Photographer : Chiai

Interview:4MEEE
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