そもそもボーナス(賞与)とは
「賞与」とも呼ばれているボーナス。そもそもどういったものなのでしょうか。
ボーナスは給与とは別に支払われるお金
ボーナスとは、毎月支払われる給与とは別に支給される特別な報酬。
定期的な給与とは別に支払うことで、従業員のモチベーションアップに繋げるのが目的です。
一般的には年に1〜2回、夏と冬に支給されます。
給与とは別の特別報酬なので、多くの場合は給料日とボーナス支給日は別になっています。
ボーナスが支払われない会社もある
「ボーナスの支給はいつかな?」と疑問に思ったら、まずは勤め先の就業規則や賃金規程、雇用契約書を確認しましょう。
ボーナスの支給に法的な義務ではなく、会社に支払い義務が生じるのはこれらに記載されている場合です。
就職する際に確認している人が多いとは思いますが、まずはそもそもボーナスの制度があるのかをチェックしてみて。
ボーナスには3種類ある
ボーナスには、大きく分けて以下の3種類があります。
- 基本給連動賞与:一般的なボーナス。基準額×月数で支給額を算出する。
- 業績賞与:組織や部門、個人の実績によって支給額が変動する。
- 決算賞与:決算の時期に、会社の業績が良かった場合のみ支給される。
最近では、基本給×業績で算出する会社もあります。
年齢や勤務年数だけでなく個人の業績が評価されることで、大きなモチベーションアップに繋がるのでしょう。
ボーナスの支給日はいつ?調べ方は?
このようなボーナスですが、いつ支給されるのか、その調べ方はどうするのか、などが気になりますよね。
実はボーナスの支給日は、公務員と一般企業では異なります。
国家公務員は法令で支給日が決まっている
国家公務員のボーナス支給日は、法令で以下のように定められています。
- 夏:6月30日
- 冬:12月10日
地方公務員は、国家公務員と同じorそれに近い支給日が、各自治体の条例で決められています。
一般企業の夏のボーナス支給日は『7月上旬ごろ』
対して一般企業は、会社で独自に支給日を決めています。そのため、企業によって支給日はバラバラです。
多くの場合、夏のボーナスは7月上旬ごろに支給されます。6月下旬の早い時期に支給される企業もあるようです。
また毎年決まった日ではなく、支給月だけ決まっていて日にちはバラバラ、という会社もあります。
一般企業の冬のボーナス支給日は『12月中』
冬のボーナスは、12月初旬〜下旬まで企業によってまちまち。大企業では公務員に合わせ、12月10日に支給されることが多いです。
一般的な企業では、早ければ12月5日、遅くとも12月25日までには支給されます。
ボーナス支給日の調べ方
企業によって異なるボーナス支給日は、当然インターネットなどでは調べられません。会社の就業規則や賃金規定、雇用契約書をチェックしましょう。
手っ取り早いのは、先輩や上司、担当部署に確認することです。
新入社員のうちのほうが聞きやすいかもしれませんね。
ボーナスの査定期間
ボーナスは、いつからいつまでの業績が評価されるのでしょうか。
ボーナスの査定期間
- 夏のボーナス:10月〜3月、または11月〜4月
- 冬のボーナス:4月〜9月、または5月〜10月
新入社員のボーナスがなかったり、支給額が少なかったりするのは、この査定期間に在籍していないからです。
またこれを見ると、査定期間からボーナスの支給日までは3ヶ月ほど空きます。これは、評価や支給額の計算をしっかりと行なうためです。
ボーナス支給日の直前になって頑張っても、反映されるのは次のボーナスになります。
日頃から頑張って仕事に取り組むことが、評価に繋がりますよ。
退職予定の場合はいつまで働けばもらえる?
退職を考えている場合、できればボーナスをもらってからにしたいですよね。
勤めている会社の査定期間と、支給日を確認しておくことが重要!支給日に在籍していなければ、ボーナスが出ない企業もあります。
支給要件によっては退職を伝える日にちによっても、減額されたり出なかったりするケースも。
しっかりと確認し、ボーナス後に退職を申し出るのが良いでしょう。
でも、受け取ってすぐというのも印象が良くないですよね。
ボーナス支給後は1ヶ月ほど空けて、退職届を提出することをおすすめします。
気になるボーナスの支給額は?何ヶ月分もらえる?
ボーナスの金額や計算方法は、会社側が決めているものです。そのため当然企業によって異なります。よく言われる「何ヶ月分」かというのも、その会社によるのです。
ここでは、一般的なボーナスの計算方法や、2022年の平均額をチェックしましょう。
ボーナスの一般的な計算方法
先ほどご紹介したように、ボーナスには3種類あります。
最も一般的なのは、基本給連動賞与です。基準額を基に計算されますが、この基準額は会社によって異なります。
例えば、残業手当なども含めた額を基準額にしている場合と基本給のみを基準額にしている場合では、支給額に差が出てくるのです。
そのため、この基準額をまずは確認しましょう。
よく言われる「何ヶ月分」という表現は、この基準額が何ヶ月分支給されるかということです。
これも会社によって決められていて、会社の財務状態に左右されます。そのため、ボーナスがあるごとに変わる場合もあるのです。
さらに多くの企業では、これに勤務態度や貢献度などの評価係数をかけて、「基準額 × ◯ヶ月 × 評価係数」で算出しています。
保険料や税金が差し引かれる
算出されたボーナスは、そのまま支給されるわけではありません。
ここから、社会保険料や税金が差し引かれます。
<ボーナスから差し引かれる項目>
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 介護保険料(40歳以上)
「思ってたより少ない」ということにならないよう、差し引かれるものがあることを覚えておいてくださいね。
ボーナスの平均額
みんながどれくらいのボーナスをもらっているのか、気になる人は少なくないでしょう。
厚生労働省の調査によると、2022年夏のボーナスの平均額は、389,331円※1。2022年冬のボーナスの平均額は、392,975円※2でした。
この金額は業種や規模に関係なく、ボーナスの支給がある企業全体の平均です。
自分の会社がこの金額よりも少ないという人は、業績アップにもっと力を注いでみたり、転職を考えたりすると良いかもしれませんね。
出典:厚生労働省ホームページ
※1 「毎月勤労統計調査 令和4年9月分結果速報等」(PDF資料)
※2 「毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等」(PDF資料)
ボーナスはどう使う?
『Pontaリサーチ』によると、夏のボーナスの使い道は、9年連続で「貯金・預金」が1位だそう。次いで「宿泊を伴う旅行」が2位、「普段食べる食品」が3位になっています。
財形貯蓄や投資信託、株式などへの使用も増えていて、“増やす”ことへの意識が高まっていることもわかりますね。
これらの結果を見ると、ボーナスは有意義に使いたいと思っている人が多いようです。
出典:Pontaリサーチ 「第53回 Ponta消費意識調査」(PDF資料)
いつボーナスがもらえるか確認してから使い道を考えましょう
社会人の楽しみであるボーナスは、会社によって支給日が異なります。また、金額もさまざま。
ボーナスをあてにしていたのに「思ったより支給日が遅い」「金額が少ない」ということを防ぐためにも、まずはしっかりと確認をしましょう。
ぜひこの記事を参考にして、有意義なボーナスの使い道を考えてみてくださいね!
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