【ゾッとする怖い話】えっこの人誰…?団地の一室で起きた恐怖体験

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結婚後に引っ越したのは、とある団地の一室。
日中に一人で過ごしていると、恐ろしい現象を目にするように……。

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松木あや
松木あや
2025.03.02

画面に映る女性

建物から見える向かいの団地出典:stock.adobe.com

結婚後に住み始めた団地の一室で、私は不気味な現象に悩まされていました。

その団地には、夫との二人暮らし。
夫は日中働きに出ているため、昼間は私一人がその部屋で過ごしていました。

住み始めて一週間ほどが経ったある日。
そろそろ買い物に出かけようかと、つけていたテレビを消したときのことでした。

「っひ……!?」

電源を落とし、真っ暗になったテレビ画面。
そこに、知らない女の人の姿が映ったのです。

女の人は、私のすぐ後ろに立っているようでした。
しかし、恐る恐る振り返るも、そこには誰もいないのです。

「嘘じゃない」

それは、一度だけではありませんでした。
女の人は必ず、日中にテレビ画面を消したときに現れます。

夫にその話をしても、真面目に取り合ってくれる様子はありません。
日中、一人寂しく部屋で過ごしている私が、夫に構ってもらいたくて“かわいい嘘”をついているとでも思っているようなのです。

私は次第に、テレビ画面を消さなくなりました。

買い物にいくときや掃除をするとき、昼寝をするとき。どんなときでも、日中はテレビをつけたままにすることに。
そうすればあの女の人の姿を見ることもありませんでした。

安心していたはずだった

電源の付いていないテレビ出典:stock.adobe.com

その日も、テレビをつけたまま近所のスーパーへ買い物に。

テレビをつけたままにするようになってから、女の人の姿はすっかり見えなくなりました。
しかし安心しきっていた私に、あの恐怖は再びやってきたのです……。

「きゃ……きゃあああああっ!」

買い物から戻り、リビングのドアを開けると、テレビの前にあの女の人が立っていたのです。
テレビ画面は……消えていました。

女の人は、ゆっくりと私を振り返り……
身構える私に向かって、なにかを呟きます。その声こそ届きませんが、あの口の動きは……

“し、ね”

と、繰り返しているように見えたのです。

我慢の限界

その後、私は荷物も持たずに家を飛び出し、夫の帰宅時間まで近くのファミリーレストランで時間を潰しました。

そして相変わらず真面目に話を聞いてくれない夫に対し、「もし引っ越してくれないのなら、実家へ戻る!」と半ば強引に引っ越しを決断させ、数日後にはその団地の部屋を引き払いました。
もちろん、その数日間も私は日中に部屋に戻ることはなく、夫が帰宅するまで外で時間を過ごしました。

あの女の人は一体なんだったのか、今となっては知るよしもありませんが、もう二度とあのような体験はしたくありません。

※この物語はフィクションです。
※記事に使用している画像はイメージです。

松木あや

◆松木あや

ホラーやオカルトが好き。在住する東北の地で、ひんやりとした怖い話を収集しています。
恐怖体験の「おすそわけ」を楽しんでもらえると嬉しいです。

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松木あや

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