「ユーザー愛こそが全て」BUYON三浦由理社長に学ぶアパレルEC成功の極意

いまは初心者でも簡単にネットショップ開業、運営ができる時代。手軽なイメージのあるネットショップ運営ですが、誰もが成功できるわけではありません。
今回は、韓国・東大門の卸商品仕入れプラットフォーム「BUYON(バイオン)」の三浦由理社長に、アパレルEC運営の魅力ややりがい、成功する秘訣をインタビュー。
これからネットショップを始めたい方も、すでに運営されていて売上が伸び悩んでいる方も必見ですよ。

「物販の人を少しでも楽に、少しでも儲けさせたい」

株式会社BUYON 三浦由理(みうら・ゆり)社長。
日本にいながら、アジア最大級の卸問屋街<韓国・東大門>の卸商品を、現地問屋より現地仕入れ価格のまま直接仕入れられる、仕入れプラットフォーム「BUYON(バイオン)」を創業。
これまでにアパレルのリアル店舗やECを多数展開するなど、アパレル業界に精通する彼女は、様々なショップをプロデュースするだけでなく女性の自立も支援。アパレルEC未経験女子の副業もプロデュースし、月商200万円以上にまで成長させた経歴も!
今回は三浦社長から、アパレルEC成功の極意を伺います。

————23歳で起業され、最初は韓国と日本で仲卸業を中心にアパレル一筋で物販業を行ってこられた三浦社長。「東大門」に着目された理由は?

私は韓国生まれ・日本育ちなので両方の言語が話せますし、親族がアパレル業だったこともあって、仲卸業をやるためのスキル取得はしやすい方だったかなと思います。
韓国に法人を設立するまでの2、3年ほどは毎月1、2回渡韓していましたね。中国やアジアのあらゆる問屋と工場を巡ったのですが、その中で一番安定的だったのが韓国の東大門市場だったんです。
東大門市場の広さは、なんと東京ドーム13個分!あの広い市場を荷物を持って移動するのは一苦労でした。当時は23歳で若かったから、体力と根性だけで乗り切りましたね。真冬の韓国は鬼のように寒くて……もう地獄ですよ(笑)

————大変だったんですね。そこからどのようにして、日韓での仕事を両立されたのでしょうか?

会社の規模が少し大きくなって、次のステージへ。現地オフィスや倉庫の賃料、人件費など固定費が増えると、毎シーズンが勝負。失敗なんてできないわけですよ。
ちょうどタイミングよく韓国の会社に任せられるメンバーが増えたおかげで、私自身が直接韓国へ行く回数は減りました。それから、インターネットの力と私がバイリンガルだったことが大きく影響して、日本にいながら仕事ができるようになりました。

————仕入れや生産、仲卸、ECサイト、実店舗などアパレル業を一通り経験されたとお聞きしました。それも、三浦社長の強みですよね?

そうですね。アパレル業に携わる全ての人の気持ちや悩みなどが理解できているという自負があります。だって私自身が同じ悩みを抱え、そこで戦ってきた人ですからね。
経営者の中にはアパレルは儲からないと話す人も多いです。確かに、不動産販売や仮想通貨のようなハイリターンはないですが、それでも私みたいなアパレル業が好きな人はいるんですよ。
現在、ネットショップも実店舗も順調に利益を出しているショップは一握り。それでも、「アパレルが好きだから」「物販が好きだから」と、頑張って続けている人が多くいます。私は「商売とは利益を出すことであって趣味でやるものではない」と考えていて、アパレル・マーケット自体消えないジャンルの一つなんで、この業界の根本的な問題点をどうにかしたかったんですよね。

————そうして、いまのIT×アパレル事業「BUYON」が生まれたんですね!

「物販の人を少しでも楽に、少しでも儲けさせたい」という想いでBUYONをスタートしました。
本音をいえば、この事業は壮大すぎて荷が重すぎるし婚活もしたいから、私が作ったこのスキームを大企業にやってほしかったんです(笑)迷っているときに、尊敬している経営者達に「これを実現できるのは、由理しかいない!」って言われて、「これが私の宿命なんだな……」と思えたので挑戦することにしました。
壮大なテーマを一つ一つクリアにしていくのはすごく大変だけど、よく考えてみたらやっていることはほぼ変わりません。ただステージが上がっただけの話で、環境は何一つ変わっていないんです。韓国と日本、東大門問屋と日本のショップさん。15年間この環境だからもうここに骨を埋める覚悟ですよ(笑)取引先である韓国・東大門市場の問屋と納品先である日本のショップさん達のおかげもあって、今のBUYONがあります。
————現地仕入れ、買い付け代行、検品、配送まで東大門仕入れの全てをサポート。ユーザーファーストなサービス。BUYONならではの特徴や、サービスに対する三浦社長の想いを教えてください。

韓国に拠点がなくても・人脈がなくても・口座を持っていなくても・言葉が話せなくてもボタンを押すだけで現地の人を動かすことができるのが「BUYON」です。
渡航費や人件費を抑え、低コストで仕入れができるので、日本で最も安く東大門仕入れが可能です。また、BUYONに出店していない東大門の問屋から直接仕入れた商品でも、BUYONで簡単に自分だけの発注や集荷依頼・支払い管理ができる点も他にはない魅力。直接商品を見て触りたい派のバイヤーさんは韓国へサンプルだけ仕入れに行き、再入荷は帰国後に行うことも可能です。

それからネームタグの取付や洗濯表記の付替、袋詰めなども行っているので、幅広い規模のショップさんのニーズに合わせています。日本の仲卸業の方達からすれば「仲卸業潰しか!」と言われてしまいそうだけど、私はそう思いません。日本の仲卸業の方達にも是非使って頂きたい。うまく使って頂いて、カスタマイズして繁盛して欲しいです。

みなさんの無駄な動きや余計なコストを減らしスムーズに、少しでも楽してもらいたいだけなんです。

アパレルEC運営の魅力、やりがいって?

————読者も通販で洋服や商品を買うことに抵抗がなくなって来た時代。誰でもネットで簡単にショップオーナーになれる時代になりました。三浦社長ご自身が思う、アパレルEC運営の魅力とは?

EC運営の最大の魅力は、寝ている間も商品が売れることです(笑)あとは、実店舗より少ない費用で開業できること。
アパレルって自分のセンスを最大限に表現できるものだと思うんです。今までは自分だけのために磨いてきたセンスだったけれど、それを生かして人に喜んでもらうって満足度のレベルが桁違い!メンズと違ってスタイルの幅が広いから、レディースは特に楽しいですよ。自分のセンスが共感されて、モノが売れていく感覚を知ってしまえば、もう虜になるはず(笑)
結局は人と人の繋がりなんです。EC運営をしているとファンや顧客と会うことはほとんどないけれど、それでも独自のコミュニケーションが生まれます。大手ECとは違って顧客との距離感が近く、それがまた楽しいんです。

————「顧客との距離感が近い」という点でいくと、ネットショップ運営はどこかSNSに通じる部分がある気がしますが……

ブログだけが唯一、自分で宣伝できる場所だった時代とは違って、今ではInstagramやFacebook、ライブ配信など様々なSNSがありますよね。自分らしく表現できる場所を選ぶことができる世の中ってとても素晴らしいと思います。
ネットショップ運営者にとってSNSを活用するのは、もはや当たり前の時代。自分では微妙だと思っていたアイテムがSNSに掲載した途端良い反響を得て販売に繋がるなど、タイムリーに人々の反応を知ることができるので面白いですよね。
「買ったワンピースがとても可愛くて友達に褒められました!」とか「いつも素敵な商品をありがとうございます。」と、メールやコメントで言われると、やってて良かった〜!って思うんですよ。
————アパレルEC運営を副業としてスタートするには、お金と時間がかかりそうなイメージですが最低限の準備資金・期間を教えてください。

それは難しい質問ですね。私は副業でのEC運営を薦めているわけではありません。商売は片手間でやるものじゃなく、本気でやるべきだから。でも、ECなら副業でも始められるのは事実。ただ、限られた時間の中で如何に効率よく出来るかが大事なんです!

目標達成値によりますが、やろうと思えば1万円でも始められますからね。数万円で始める方は沢山いらっしゃいますよ。でも、そういう方は伸びないケースがほとんどです。その理由の説明はまたの機会に(笑)

私の友達がECを始めるとしてアドバイスをするなら、最低でも30〜50万円は用意した方が良いよ!と伝えるかなぁ。副業で始めるなら、準備期間は最低3ヶ月は欲しいところですね。

————三浦社長が感じる現在のネットショップの課題と、その対策について教えてください。

現在のネットショップの課題と言うと幅が広いので、売上100万円以下のネットショップの課題として絞りましょうか。
ECって規模とか関係なく、やるべきことはそんなに変わらないんですよね。

米を一合炊こうが、三合炊こうが、やるべきことは一緒(笑)三合だとちょっと量が多いから、洗ったり炊く時間が少しプラスされるくらいの誤差で大きくは変わらないのと同じこと。限られた時間の中で最大限の効果を出せるように工夫し、考えることが大事だと思います。みんないろいろ考えているとは思うんだけど、ほとんどの人は考えているんじゃなくてただ彷徨っているだけのように思います。
「なんで売れないんだろう?」「どうすればいいんだろう?」って悩んでいるだけで、解決策を考えて実行をしていないのがほとんど。とりあえずSNSを頑張って、物売ればいいんでしょ?といった考え方なら、やめた方が得ですね。人を甘く見る人は人に甘く見られるから。自分よがりな考え方の人はファンもつかないし、仕入先からも好かれないからいずれ潰れます。

————なるほど。具体的にどのような目線を持つべきなのでしょうか?

もう少し狭く課題を一つに絞るなら、「俯瞰(ふかん)して、客観性を持つこと」かな?
スピード感のある時代に必要なのは、客観性を持ってユーザーが求める物を素早くキャッチし、アイテムをスピーディーに入手できるルートや方法を確保すること。そして早いスピードにのまれないこと。

そして何より「ユーザー愛こそが全て」。ユーザー(顧客やフォロワー)に感謝し、愛すことですね。ユーザーは必ず見抜くんですよ。なので、そこを知った上で運営すると大分違うと思います。

アパレルEC未経験女性をプロデュース。
副業で月商200万円まで導いたシンデレラストーリーに迫る!

————三浦社長がアパレルEC未経験の女性の副業をプロデュースされ、月商200万円まで導いたという情報をキャッチしました。プロデュースすることになったきっかけを教えてください。

誰のことだろう?あ!「STYLE POINT(スタイルポイント)」というECサイトを運営している彼女のことですね。出会ったのは10数年前。当時、私の趣味で女性経営者の会を毎月開催していたんです。中には起業を目指す参加者も多く、彼女もその一人でした。
彼女は東北から通うほど熱心に参加されてましたが、何かを始めたい思いがあるのにずっと一歩踏み出せずにいる状態でした。

————そこからどのようにして、EC運営をされることになったのでしょう?三浦社長から提案されたんですか?

最初は「とりあえずブログから始めてみろ」と彼女に言い続け、始めさせるまでに2、3年。やっと始めたかと思えばすぐ辞めてしまったんです。なぜかと聞いたら、「地元の仲良くない女子達から密かに私生活をチェックされたり話のネタにされるのが嫌だ」とのこと。見た目は派手なのに、表に出たがらず自己表現をしたがらない方でした。

そんなこんなで10年が過ぎ、彼女が40歳になった頃「一人で生きていく力をつけたい!」と相談されたんです。「今更!?遅いな!」とは思ったのですが、丁度その頃に、BUYONの準備をしながらそれまでの仲卸や物販業を引退しようと動いていた時期だったので、彼女にうちのネットショップを1つ買ってみる?と提案しました。3日間猶予を与えましたが、彼女の答えは「提示額が高額すぎて手が出せない」とのこと。彼女への提示金額は友達価格だったけれど、確かに初心者には高額だったので仕方なかったかなぁと。
その2日後には2倍の金額でショップが売れ、うちが運営していた全てのショップが売れて引き継ぎが終わった頃に「由理ちゃん!私、ネットショップやりたいです!」と深夜に電話がきて……。
————ことあるごとに三浦社長が彼女に救いの手を差し伸べていらっしゃったんですね。

つくづくスピードに乗れていない人だなと思いつつ、「全部売ったから、やるなら最初からやらないといけないよ!MAXいくら出せるの?」と伝えました。そうしたら、「最初に話したショップ売却金額を出すから、助けて欲しい」と言ったんです。その時は驚きましたね。
タイミングは遅かったけれど、本気で腹をくくった一人の女性のために、0から教えてみようと思ったんです。要は友情と同情(笑)だから、コンサルフィーや開業資金、1年間の運転資金を含めた総額は、彼女が言った数字の6割で抑えました。

————どのくらいの期間で月商200万円まで成長したんですか?

オープンして3ヶ月目で100万円、4ヶ月目には200万円を超え、6ヶ月目で開業資金の全てを回収できました。

————すごいスピードですね!そこまで成長した最大の理由とは?

「知識が0だったため、何も描かれていない白紙状態からスタートできたこと」が、彼女が成功した最大の理由だと思います。少しでもリテラシーや知識があると、新たに学んだことに余計なことを足してしまい、レシピ通りには行かないですからね。
他者より遥かに少ない資金でスピーディーに結果が出せたのは、私が教えたことだけを着実に実践したからだと思います。

「1店舗じゃなくて1度に沢山の人に伝えたい!」

————三浦社長にプロデュースされたい女性はたくさんいるはず。そのようなプロデュースや支援活動は積極的にされているんですか?

現在は行なっていません。ごく稀に、BUYONのユーザーで教えたくなるような方を見つけた時、私から一方的に電話をかけて、ちょっとアドバイスをさせていただくことがあるくらいですね。
せっかくITの力でサービス化をしたのがBUYONなのに、1名にだけにノウハウを教えるのは私にとってあまり意味がないように思うんです。

————では直接教えたりプロデュースされることは、かなりレアケースなんですね!

そうですね。でも、経験者が次世代に教えることは義務だと思っているので、私でよければ教えたいと思っています。私は誰からも教わらずに育ったので、15年前は「自分が何を知らないのか?」すら分からずとても苦労したんですよ。
そのような思いから、ボランティア・マインドで、BUYHOW(バイハウ)というバイヤーのためのハウツーサイトを作りました。
主に東大門の情報が載っていますが、私もたまに書いています。1度に沢山の人に伝えた方が伝える側としては効率的ですからね。私が寝ている間にも誰かが読んで学んでいるかも知れないと思うと、WEBって最高!
もし、また誰かに直接教えることがあるなら、1店舗じゃなくて1度に沢山の人に伝えたい!それが本望です。
————これからアパレルEC運営を始めたい読者に向けて、メッセージをお願いします!

私は、23歳の時に大好きだったアパレルで起業しました。当初は無知で、本当に勢いだけで始めたんです。わからないことだらけだったけれど、続けてきたことで今があります。
始めてみないと未来は変わらないから、とりあえず勢いで始めるのもアリだと思いますよ。
一度きりの人生、何でも本気で楽しむのが一番です!陰ながら応援しています。

株式会社BUYON 代表取締役 三浦由理 プロフィール

株式会社BUYON 代表取締役 三浦由理 プロフィール

2004年 アパレル仲卸業で起業。その後、韓国・ソウルに法人を設立し12年間アパレル生産、卸業を中心にリアル店舗やECを多数展開。その傍ら、様々なショップをプロデュースし女性の自立を支援。物販の仕入れの大変さを根本的に支援するべく、2015年 12年間続けてきた自社サービスを全て売却後、アパレル仕入れサービスBUYON(バイオン)を立ち上げる。

BUYONは、韓国にあるアジア最大級の卸問屋街「東大門」の卸商品を、中間業者を通さず日本にいながら現地問屋より現地仕入れ価格のまま直接仕入れられる「新型・仕入れプラットフォーム」。現在、東大門の問屋の出店数は約4800社、約50万点を越える商品数を誇り、毎日現地から最新商品がスピディーに展開されている。(現在ベータ運営中)

アパレル仕入れサイト『BUYON』

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Photographer : chiai
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EC 副業

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この記事を書いた人

4MEEE編集部

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