『それ』は親友の目つきではない……。久しぶりに友人の家を訪ねてみると。【怖い話】

Lifestyle

学生時代の友人からの1本の電話。
久しぶりに会話をした友人から頼まれたことは……。
今回は、友人の家で起きた怖い話をご紹介します。

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Miya
Miya
2024.08.31

訪問

友達の家出典:stock.adobe.com

昔からの親友から突然の電話がありました。電話をとると少し震えるような声が聞こえてきました。

「最近、部屋に奇妙な影が出るんだ。誰かいるみたいで怖くて……」

親友は古いアパートの和室に住んでいます。私は彼の不安を和らげるため、一晩泊まりに行くことにしました。

到着すると、親友は憔悴しきった表情で私を出迎えました。部屋に入ると、古びた畳の匂いが鼻をつきます。
親友は畳の上に布団を二組敷き、「ありがとう。心強いよ」と安堵の表情を浮かべました。

夜が更けていきます。私たちは電気を消し、それぞれの布団に横になりました。

しばらくすると、親友の寝息が聞こえてきます。安心したのか、ぐっすりと眠っているようでした。

うごめく影

暗い和室出典:stock.adobe.com

真夜中過ぎ、私は何かの気配で目を覚ましました。部屋の隅に、濃い影を見つけます。

最初は目の錯覚かと思いましたが、それは徐々に人型に変形していくのです。
恐怖で体が硬直する中、影はゆっくりと私たちに近づいてきます。

声を上げようとしましたが、喉から音が出ません。

影は親友の方へと向かっていきます。
私は必死で手を伸ばし、親友を起こそうとしますが、間に合いません。

影は親友の上に覆いかぶさり、ゆっくりと彼の体に吸収されていきます。
私は恐怖と絶望感で震えながら、その光景を見つめるしかありませんでした。

目を覚ました友人

和室に布団が2つ並べられている出典:stock.adobe.com

やがて、影は完全に親友の中に消えました。
静寂が戻った部屋の中、私は震える手で親友の肩を揺すります。

「大丈夫?何かあった?」

親友はゆっくりと目を開け、私を見つめます。

「うん、何もなかったよ。よく眠れた」

彼は平然と答えました。

しかし、その瞳の奥に、見知らぬ何かが潜んでいるのを私は感じました。
それは親友の目つきではありません。親友の体を借りた、別の何かが私を見ているのです。

「本当に大丈夫?」

私が再び尋ねると、親友は不気味な笑みを浮かべ、こう言いました。

「むしろそっちこそ大丈夫?」

その言葉と共に、視界の端で私の影が揺らめくのが見えました。
そして、私の影も徐々に人型に変形し始めたのです。

 

Miya

◆Miya

ホラー映画や心霊オカルトが大好きなwebライター。小学生のときにホラー映画を見て以来、むさぼるように怖い話に触れてきました。
都市伝説やミステリー解説の台本も執筆中。
日常に潜む怖い話を一緒に楽しみましょう!

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Miya

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