【ゾッとする怖い話】窓ガラスに映る知らない生徒。放課後の教室で起きた恐怖体験

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普段は多くの生徒で賑わう教室も、放課後は静寂でもの寂しさがあります。
一人で過ごしていた放課後の教室で、起きた恐怖体験とは……?

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松木あや
松木あや
2025.05.21

ベランダの男子生徒

奥まで続く学校の廊下出典:stock.adobe.com

ある日の放課後。
友達の部活が終わるまで適当な空き教室で時間を潰していると、いつの間にか眠りに落ちていたようです。
目を覚ますと、一人きりの教室には夕日が差し込んでいました。

しばし携帯電話に視線を落としていたのですが、ふと顔を上げると。

「……ん?」

一人の男子生徒がベランダに立っている姿を見かけました。
このベランダは、両隣の教室のベランダと繋がっているため、どちらかの教室から来たのでしょう。

男子生徒は校庭側を向いていて、こちらには背を向けている状態。

じっとその場に立っているのですが、「かくれんぼかなにかをしているのかな?」と思っていました。

放課後になると、ふざけてベランダで遊んでいる男子生徒もいるため、このような光景は特段珍しいわけではありません。

気付いたこと

またしばらく携帯電話に没頭したのち、再び顔を上げると。

「え……?」

男子生徒が、こちらを見ていました。
逆光だったので、顔はよく見えないのですが、どうやら私を見ているようです。

「もしかしてクラスメイトや、知り合いだろうか……?」と思い軽く会釈をすると、手招きのような動作をする男子生徒。

やはり、知り合いだったようです。
私は席を立ち、男子生徒のいるベランダの方へと歩きました。

しかしどういうわけか、どんなに近付いても、男子生徒の顔はよく見えません。

窓際で足を止め、その窓に手をかけたとき。
私はふと、気付いてしまったのです……。

この教室には、ベランダがないことに。

私と、友人と……

誰もいない教室出典:stock.adobe.com

「お待たせ、帰ろうか」

そのとき、部活を終えた友人が戻ってきました。
窓ガラスに手をかけたまま固まる私に、友人は「どうしたの?」と声をかけます。

窓の外の男子生徒は、いつの間にか、姿が見えなくなっていました。

私は友人に今あったことをすべて話しました。
すると、おもしろがった友人が、「どれどれ」と窓を開けて外へ身を乗り出します。

「なんにもいないよー、騙したなー!」なんてのん気に話す友人を遠巻きに見ながら、私はまた、気付いてしまったのです。

窓ガラスに映る、教室と、私と、友人。

そしてもう一人、顔がハッキリしない男子生徒が並んでいることを……。

※この物語はフィクションです。
※記事に使用している画像はイメージです。

 

松木あや

◆松木あや

ホラーやオカルトが好き。在住する東北の地で、ひんやりとした怖い話を収集しています。
恐怖体験の「おすそわけ」を楽しんでもらえると嬉しいです。

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松木あや

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