板野友美

経営者、プロデューサー、母……板野友美が一番極めたいこととは

Fashion

ライフスタイルブランド「Rosy luce(ロージールーチェ)」が、2026年秋冬コレクションを発表。ディレクターを務める板野友美(いたのともみ)さんに、ブランドに込める想いや、ご自身が目指す姿などをうかがいました。

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2026.09.04

世界に一つだけの生地。5年目を迎えたRosy luceのモノづくり

板野友美

 

————今回のAWコレクション「Maison de Velours」で、特にこだわったアイテムについて教えてください。

今着ているセットアップが1番のお気に入りです。Rosy luceはお花をモチーフにすることが多くて、今回も「お花」にすごくこだわっています。この上質なベロア生地に、どうしても刺繍を入れたかったんです。既製の生地だと理想のものがなかなかなくて。それなら「1から作ろう」ということで、お花の形から色まで全部1から作りました。

世界に一つしかない生地ですし、形も、肩まわりをしっかりさせて少し張りを出したり、丈感もバランスよく見えるようにこだわって作りました。セットアップでガーリーに着てもらってもいいですし、ジャケットの下をパンツやデニムにすると、もう少しカジュアルダウンできます。いろいろなシーンで着こなしていただけるかなと思います。

板野友美

————Rosy luceは今年で5年目を迎えます。立ち上げ当初と比べて、ブランドのモノづくりはどのように変化しましたか?

立ち上げ当初は、本当に1から全部自分でやっていました。メーカーさんを見つけるところから始めて、全作業を自分たちで担わなければいけなかったので、いっぱいいっぱいなところもあって……。当時と比べると、今は組織も大きくなってきて、私がクリエイティブやディレクションに集中できる時間が取れるようになったので、それがすごく嬉しいです。

アパレルって、本当に自分の力だけでは思い描いているお洋服を作ることが難しいんです。デザイナーさんが私の「こうしたい」という思いをデザインに起こしてくださったり、メーカーさんがいい生地を探してくれたり。本当にチームがちゃんとしていないと、自分の思いだけでは難しいんだなということを、ここ2、3年ですごく感じました。それがやっと今、整ったという感じがしていて。本当にすごく楽しくモノづくりができている気がします。

————今、改めて板野さんが考える「Rosy luceらしさ」とはなんでしょうか?

「自分らしさ」と「女性らしさ」を大切にすることかなと思います。Rosy luceのお洋服を着てくださる一人ひとりの女性に、お洋服を通して自己表現してほしいんです。

洋服って毎日着るものですけど、ただ「着なきゃいけないもの」ではなくて、自分を表現する一部になってもらえたらいいなと思っていて。お洋服を着ることで少しでもモチベーションやテンションが上がったり、「この服が似合うような女性になろう」と思ってもらえたり。たとえばスーパーに行くだけでも、かわいい服を着たらちょっと背筋が伸びることってあると思うんです。そういうところから、少しでも気持ちが前進するようなお洋服を届けたいという思いは、ずっと変わっていません。

あとは、デザインでも「女性らしさ」にはすごくこだわっています。もちろんTPOも大事ですけど、「お母さんだから」「この年齢だから」といった理由で自己表現ができない方もいると思うんです。でも、そうではなくて、やっぱり自分らしさを大切にしてほしい。ずっと女性として輝いていられるような提案をしていきたいので、シルエットだったり柄だったり、どこかに女性らしさは絶対に入れるようにしています。

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「きれい」でいるために大切なのは、自分を満たすこと

板野友美

————アパレルやスキンケアなど、美容やファッションに関わる仕事を幅広くする中で、ご自身が「きれいでいるため」に最も大切にしていることはなんですか?

マインドが一番大事だなと思っています。服作りにおいても同じですけど、本当に気持ちから来るものってたくさんあると思うんです。「きれい」というのも、内側から来るものだったり、日々の努力だったりが大事だと思うので。疲れていても毎日のスキンケアを怠らずに頑張るとか、そういうときでも「自分をきれいにしたい」と思う気持ちが、その人をきれいにしていると思います。

気持ちが沈んでいたり、前向きじゃなかったりすると、そういう小さなことも頑張れなくなってしまう気がするので、まずはメンタルだったり、自分を満たしてあげることがすごく大事かなと思いますね。

————板野さんは、気持ちが落ち込んだときどのように自分を満たしていますか?

自分が好きなことをする。好きな音楽でも、好きな食べ物でも何でもいいから、自分にちょっと投資してあげる。「いつもよりおいしいものを食べよう」とか「今日はたくさん寝よう」とか、本当に何でもいいと思います。

人に与えることばかりではなくて、自分に対しても与えてあげることがすごく大事。自分が満たされていると人にも優しくできると思うので、「自分の次に人」でもいいんじゃないかなってすごく思います。

私は最近、デザートワインを常備するようにしていて。元々お酒にすごく弱くて普段はあまり飲まないんですけど、本当に疲れた日は、娘が寝たあとに一人で好きな映画を見たり、ムーディーな音楽をかけたりしながらそれを飲むんです。太っちゃうのが気になるので一杯だけ(笑)。

キャリアも家庭も諦めない。「どちらも選ぶ」女性でありたい

板野友美

————ブランドプロデューサー・経営者、アイドルプロデューサー、タレント、美容家、そして母と、さまざまな顔を持つ板野さんですが、一番極めたいことは何ですか?

年齢や背景に縛られず、やりたいことを自由に選択できるというのが、女性の幸せなのかなと私は思っています。

子どもがいることや結婚すること、キャリアのことなど、いろいろと制限されることも多いと思うんですけど、こっちを取るからあっちは諦めるということではなくて、キャリアも家庭も、どちらも好きなことを楽しみながら生きている女性というのが、私にとって一番のロールモデルです。

海外にはそういう女性がたくさんいると思うんです。たとえば、私は今までアイドルだったからといって社長業ができないわけではないし、母だからこれができないということもない。やりたいと思ったは何でも挑戦して、楽しく生きるというのが一番いいのかなと思っています。

日本では、そういう女性のロールモデルがまだ少ないと思うので、ライフスタイルとキャリアのどちらかではなく、どちらも選んで生き生きと自分らしく生きている。そんな女性のロールモデル、先駆者のような存在になっていきたいです。

————仕事も家庭も大切にしながら、やりたいことに挑戦し続けるために意識していることはありますか?

すべてを自分でやろうとしすぎないことですね。

子育ても、最初は「24時間ずっと子どもといたほうがいい」と思っていました。でも、自分には仕事もあって、「ビジネスもちゃんと成功させたい」という気持ちもあったので、私がいない間も娘が楽しく過ごせるような工夫をするようにしたんです。

今は幼稚園にも行っているし、母や妹にも頼っていますし、みんながハッピーになれる形を考えながら色々と甘えさせてもらっています。

————板野さんは、やりたいことに挑戦し続けています。一方で、「自分が本当にやりたいことが分からない」と悩む人も少なくありません。自分の“好き”や“やりたいこと”を見つけるためには、何が大切だと思いますか?

頭で考えすぎて、分からなくなってしまう子が多いのかな。私は、考えるよりもとにかく行動してみることが大事だと思っています。失敗しても、そこから成功につながると思うんです。とにかく何でもやってみる。その中で「あ、これは違ったな」「でも、これは好きだったな」と気づいて、方向転換をしながら自分の「好き」を見つけていけばいいのかなと思います。

今はSNSを通していろいろな方と出会うこともできますし、自分の努力を見せられる場所もある。だから、とにかく行動することが、その先の自分の未来を作るのかなと思います。

————すごく大切なことを聞けました。ありがとうございました!

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Photo & Write: Mizuki
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