「生理来ない……。」の不安を解消!生理が来ない原因7選
「生理が来ない……。」と不安に感じたことはありませんか?
生理が来ない理由には、妊娠やストレス、甲状腺の病気などが考えられます。中学生や高校生であれば、まだ生理周期が整っていない可能性も。
生理が来ない状態を放置してしまうと、将来不妊や流産などに繋がる恐れがあります。
生理周期の乱れは、身体からのSOSサインである可能性もあるので、生理が来ないと不安に感じたら早急に産婦人科を受診してみるのがおすすめですよ。
妊娠
生理が来ないと不安に感じたときに、心当たりがある場合は、まず最初に考えられるのが妊娠です。
「予定通りに生理が来ない。」と不安に感じたときは、妊娠検査薬を使用し妊娠していないか確認しましょう。
ドラッグストアなどでも購入できる市販の妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後から使用可能です。
妊娠検査薬を使用するタイミングを間違えてしまうと、正しい結果が表示されないことがあります。
生理が来ない不安に駆られ、早く結果が知りたい気持ちになるかもしれませんが、しっかり使用時期を守って検査をしましょう。
検査薬の結果、妊娠していることが分かったら早めに産婦人科を受診してくださいね。
生理不順(月経不順)
生理が来ない原因には、妊娠以外も考えられます。
生理が来ないと不安になったときに、妊娠以外に考えられる要因の1つは、生理不順(月経不順)です。
生理不順とは、規則的な周期で月経が来ないことです。
一般的に正常と言われている生理周期は、25〜38日。生理期間は3〜7日程度で、個人差があります。
前後1週間のズレであれば概ね正常と言えますが、3ヶ月以上生理が来ない場合は、無月経の可能性も考えられます。
生理不順で悩んでいる女性は多く、特に婦人科系の病気などがなくても生理不順になることもあります。
初潮から生理不順であることもあれば、一時的に生理不順になっていることもありますし、40代後半は更年期に入るため不規則になることもあるようです。
周期が乱れると、生理が来ないと大きな不安を感じると思いますが、高校生などの場合は、まだまだ周期が自然に安定しないこともあります。
「生理が来ない……。」という大きな不安を解消するためにも、「生理不順かも。」と感じたらすぐに産婦人科に行くことをおすすめします。
低用量ピルなどのホルモン剤や、漢方の服用で生理周期を改善する事もできるので、生理不順が気になる方は相談してみてくださいね。
ストレス
生理が来ない原因の1つとして、ストレスが考えられます。
過度なストレスを感じると、生理を起こす女性ホルモンといわれている『エストロゲン』と『プロゲステン』のバランスが不安定になり、生理が止まってしまうことがあります。
「生理が来ない。」と不安になった場合は、ストレスを溜めてしまっていないか、自分の生活リズムを見直してください。
自分ではあまり気にしていなくても、心身は疲れている……ということもあります。
常にイライラしていたり精神状態が不安定になったりしている場合は、大きなストレスを抱えているサインかもしれません。
また、生理が来ないと考えすぎてしまうのも、余計にストレスを溜める原因になります。
自分の体調の変化を気にかけつつも、睡眠不足の解消とバランスの良い食事を心がけ、ストレス発散できる何かを見つけるのが大切です。
過度なダイエット
過度なダイエットは生理周期を乱す原因になります。
生理が来ないと不安になる場合は、まず過度なダイエットを行っていないか振り返ってみてください。
急激に体重が減少すると、脳が栄養を十分に取れていないと判断し、卵巣への栄養補給を後回しにしてしまいます。
近年痩せたいと思うあまり、無理なダイエットを行う女性は少なくありません。
ダイエットをすることは悪いことではないものの、何事もやりすぎは禁物です。
急激な体重の減少は、体に大きな負担をかけることになるのでやめましょう。
過度なダイエットが原因で生理が来ない場合も、気軽に産婦人科を受診してくださいね。
無月経
長期間、生理が来ないと不安になる場合は、無月経が原因の可能性もあります。
無月経とは、3ヶ月以上生理が来ない状態のことです。
18歳以上になっても1度も生理が来ない『原発性無月経』というものと、妊娠以外で3ヶ月以上生理が来ない『続発性無月経』の2種類があります。
『原発性無月経』は染色体異常やホルモン異常が原因だと考えられています。
一方『続発性無月経』は、過度なダイエットやストレス、生活リズムの乱れなどが原因で起こることが多いので、珍しい症状ではありません。
長い期間、無月経の状態が続く場合、排卵が上手くいってない可能性があり、3ヶ月以上生理が来ない場合は産婦人科へ行く目安です。
早期閉経
早期閉経とは、40歳未満で閉経することで生理が完全に来なくなることを意味します。
日本人女性の平均的な閉経年齢は50歳前後といわれています。
早期閉経は、妊娠できない以外には特に症状が現れない場合と、無月経や更年期障害のような症状が現れる場合があるといわれています。
考えられる原因としては、染色体異常や自己免疫疾患、代謝疾患などがありますが、原因不明の割合が7〜9割を占めています。
「最近生理が来ない。」と不安な方や、将来妊娠を希望している女性は、早期閉経であるかもしれないということも忘れずに、できるだけ早く産婦人科で検査をし、適切な処置を受けることをおすすめします。
甲状腺の病気
生理が来ない原因として、パセドウ病などの甲状腺の病気が考えられます。
甲状腺は、体に必要不可欠なホルモンをつくる器官です。
甲状腺の病気が原因でホルモン分泌量のバランスが乱れ、生理の停止に繋がります。
20〜40代の女性に多く、不妊や流産に繋がる可能性もあるので注意が必要です。
主な症状としては、「生理が来ない」「動悸」「体温が高く汗をかく」「いくら食べても体重が減少する」「精神的にイライラして落ち着かない」「情緒不安定」などが挙げられます。
生理が来ないと不安になるのではなく、こういった症状がある際は、内分泌内科や内分泌代謝科の受診も考えてみるのも良いかもしれません。
「生理が来ない」という不安を解消しましょう!
生理が来ない原因は、妊娠以外にもあります。
自分の生理周期を正確に把握するためにも、普段から生理日記録をしたり、こまめな人は基礎体温の測定などを行ってみるのも良いかもしれません。自分の体調を客観的に捉え、自分を見つめる一つの指標になるかも知れません。
生理が来ないと不安に感じたら、大学生や高校生などの若い年代の女性だったとしても、産婦人科に相談する事に慣れる良い機会だと思って、行ってみるのもいいでしょう。
生理が来ないという不安を解消して、ストレスフリーに過ごしましょう。
監修◆高橋しづこ(たかはししづこ)
産婦人科医
産婦人科専門医、臨床遺伝専門医、医療倫理学博士のライセンスを持ち、39歳で第1子、41歳で第2子、43歳で第3子を出産して3人の子をもつ母。 自身の高齢不妊や妊娠、出産の経験から、患者の心に寄り添うことをモットーとしている。
書籍『せかいがかぜをひいたから』オリジナル絵本サイト「YOMO」にて2020年8月公開
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