新プロジェクト「Be supporters!」の企画推進リーダー
連載第18回目に登場いただくのは、吉村茉佑子(よしむらまゆこ)さん27歳。
2019年に入社し、今年で4年目。大学院時代は、アルツハイマー病の研究をしていた生粋の理系出身。研究のために細胞と向き合うのではなく、その先にある“人”に関われる仕事に就きたいという思いからマーケティングや企画の職に興味を持ち、サントリーホールディングスへ就職。その後、現在所属されているサントリーウエルネスに出向することになったそうです。
入社後は、健康食品や美容商品を購入されるお客様と会社を繋ぐコンタクトセンターの統括・マネジメント、商品に関する詳しいお問合せに対しての回答やコンタクトセンター向けの研修を行っていたとか。そこで2年半経験を積み、2021年の夏から新プロジェクトである「Be supporters!(ビーサポーターズ)」の企画推進を担当しているそうです。
Q.具体的にどんなことをしているの?
「現在、私が担当しているのは『Be supporters!』というプロジェクトの企画推進です。
サントリーウエルネスという会社は、健康食品や美容商品の研究開発・販売を行っていて、シニア層のお客様が多くいらっしゃいます。病気の予防や健康寿命の伸長を目指し様々な事業を行っていますが、全ての病気を防ぐことは難しいし、ご自身の健康状態についてお悩みを抱える高齢者の方も少なくありません。それでも人生を自分らしく輝いて過ごしてほしい、生きがいを見つけてほしいという思いから『Be supporters!』という新プロジェクトが立ち上がりました。
『Be supporters!』は、高齢者や認知症の方など普段は周囲に“支えられる”機会の多い方が、サッカークラブのサポーターとなることで、クラブや地域を“支える”存在になるプロジェクト。応援を通して高齢者がワクワクを感じ、選手やクラブ・地域とつながることで、心も体も元気になることを目指しています。私は、高齢者施設に入っている方々にJリーグやサッカーと触れるきっかけを作ったり、どうやったらサポーターを楽しんでもらえるかを考えたりしています。
プロジェクトは2021年に本格的に立ち上がったばかりで、運営メンバーは社内外合わせて6名です。“この人のこんな人生っていいな”と認め合えるような社会を作るために、世の中に企画提案をしていくような仕事がしたいと思っていたので、今はやりたいことができている状態。会社としては新しい取り組みなので、日々試行錯誤しています」
Q.サントリーウエルネスで働く理由は?
「大学院生時代に研究職には就かないと決めた後、受けた会社はサントリーだけでした。中学生の時に見たサントリー緑茶『伊右衛門(いえもん)』のCMが強く印象心に残っていたり、学校に企業講演で来られたサントリー社員の方がとても明るくて素敵な方で憧れたり。勝手に縁を感じていて、就職するならサントリーだと決めていました。
実際に働き始めると、人間らしさや温かみを感じられる会社だということを実感しましたね。売上を作ることはもちろん大事だけれど、数字に直結しなくても社会や人のためになることを推進・実行していくような会社。以前から私が重視したいと思っていたことと、会社の方針がぴったり合っているので、働いていて違和感を覚えることがあまりありません。
業務面でいうと、高齢者の方々が感動したりワクワクしたりしている様子を間近で見られたときに、この仕事をやっていてよかったなと思いますね。
Jリーグには、年に1回「シャレン! アウォーズ」という全国58のクラブがそれぞれ行ってきたシャレン!(社会連携活動)を、表彰するイベントがあります。私たちは『カターレ富山』というクラブと先進的に連携していて、『Be supporters!』の取り組みを評価していただき、2022年のメディア賞を受賞することができました。
受賞式にはサポーターの高齢者の方にも参加いただいたのですが、感動して号泣される方もいて……。『この歳でこんなに胸が熱くなる経験ができるとは思わなかった』ととても喜んでくれました。誰かが感動するきっかけを作れる、そして幸せを分けてもらえるような仕事ができていて、本当に嬉しいです」
Q.QOL向上活動を教えて!
「旅行、登山、美味しいお酒とご飯を食べる、ライブに行く、スポーツ観戦など……。趣味はたくさんあって、休日は予定をたくさん入れるタイプです(笑)。元々好奇心旺盛で、周りの人から何かに誘われたらほとんど断らないので、どんどん趣味が広がっていきました。
一番ハマっている歴が長いものでいうと、アイドルの追っかけ。小さい頃からずっと同じ人を追っかけているというわけではないのですが、常に誰かの“推し活”はしている状態です。今は、アイドルグループ『Snow Man(スノーマン)』の岩本照(いわもとひかる)さんが好きです!先日、主演される映画が公開されたのですが、どうしても公開初日に見たくて有給を取って行きました。
自分自身が“推し活”が好きだから、サポーターの高齢者の方々がサッカー選手を推す気持ちがすごくわかるんです」
Q.目標や夢はある?
「仕事面では、高齢者の方々がワクワクできる場所やサービスをもっと作っていきたいです。若い世代だけでなく高齢者も楽しめる社会を作っていくことは、自分たちの未来を作っていくことに繋がると思っています。たくさんの活動をしていき、サントリーウエルネスっていい会社だな、いろんな生き方ができる会社だな、と世の中に認められるきっかけを作っていくことが目標です。
プライベート面では、いつか自叙伝を出版してみたいですね(笑)。人生の先輩たちの生き方はとても参考になっていて、『こんな生き方をしていた人がいたんだ、私もそういう風に生きたい!』と思うことがよくあります。未来を生きる人へ私がやってきたことを伝えることで、何かの役に立ってくれたら嬉しいなと思いますね」
アルツハイマー病に興味を持ったきっかけは、ご自身が“おばあちゃんっ子”だったからと語ってくれた吉村さん。今のお仕事を心から楽しんでいらっしゃる様子が、言葉の一つ一つから感じ取れました。吉村さんと『Be supporters!』のさらなるご活躍に注目です。
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Special Thanks:Mayuko Yoshimura(Suntory Wellness)
Photographer : Chiai
Interview:4MEEE
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※本内容は取材当時の情報です。
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