新垣結衣「大事なことをたくさん教えてくれた」助演女優賞受賞<第33回日本映画批評家大賞>

新垣結衣「大事なことをたくさん教えてくれた」助演女優賞受賞<第33回日本映画批評家大賞>

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5月22日に『第33回 日本映画批評家大賞』授賞式が行われ、東出昌大(ひがしでまさひろ)さんと筒井真理子(つついまりこ)さんがそれぞれ主演男優賞と主演女優賞を、磯村勇斗(いそむらはやと)さんと新垣結衣(あらがきゆい)さんがそれぞれ助演男優賞と助演女優賞を受賞されました。
授賞式では、受賞にあたっての想いを明かしました。

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2024.05.22

第33回日本映画批評家大賞

映画批評家大賞

日本映画批評家大賞は年間一定数以上の映画を見ている映画批評家たちの目だけで選んだ、作品や俳優、制作陣に贈られる日本で唯一の賞。

今年は東出昌大さん、筒井真理子さん、磯村勇斗さん、新垣結衣さんら俳優陣をはじめ、監督や脚本家など、映画批評家たち選考員の独自の視点によって厳密に選定した作品へ、17賞19組に授与されました。

新垣結衣さん、助演女優賞受賞

新垣結衣さん

新垣結衣さんは桐生夏月役を演じた映画『正欲』で助演女優賞を受賞。複雑な心を繊細に演じ、今までに見たことのない表情を見せたことがが受賞のきっかけとなりました。

ーー受賞のコメントをお願いします。

新垣「映画賞で助演女優賞をいただくのは人生で初めてなので、なんだかとても嬉しいです。この作品は私にとっても本当に大事なことをたくさん教えてくれた作品です。その作品でこんな素晴らしい賞をいただけたことをとても嬉しく思います。岸善幸監督の元、素晴らしいスタッフ、キャストの皆さんと、人生の糧になるような時間を過ごさせていただきました。またこういったご縁に恵まれるよう、自分なりに頑張っていきたいです」

新垣結衣

映画『正欲』ストーリー
歩き慣れたこの世界は、どう見えるのかな―― 不登校の息子が世間から断絶されることを恐れる検事の啓喜(井稲垣吾郎)。ひとつの秘密を抱え、自ら世間との断絶を望む寝具販売員の夏月(新垣結衣)。夏月の中学の同級生で、夏月と秘密を共有する佳道(磯村勇斗)。心を誰にも開かずに日々を過ごす大学生・大也(佐藤寛太)。自分の気持ちに戸惑いながらも心に従おうと邁進する、大也と同じ大学に通う八重子(東野絢香)。 無関係に見えたそれぞれの人生が、ある事件をきっかけに交差する。

第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウの同名ベストセラー小説を、稲垣吾郎と新垣結衣の共演で映画化。「あゝ、荒野」の監督・岸善幸と脚本家・港岳彦が再タッグを組み、家庭環境、性的指向、容姿などさまざまな“選べない”背景を持つ人々の人生が、ある事件をきっかけに交差する姿を描く。

磯村勇人さん、助演男優賞受賞

磯村勇斗

磯村勇斗さんは重度障害者施設で働く、さとくん役を演じた映画『月』で助演男優賞を受賞。正常と異常の絶妙なバランス感覚を見せたことや、数多くの映画で様々な役を演じていることが受賞のきっかけとなりました。

ーー受賞のコメントをお願いします。

磯村「助演男優賞をいただけたこと、非常に嬉しく思います。作品の内容もそうですし、自分が演じた役を考えると、非常にこのありがたき賞をどう受け取ったらいいか悩んでいます。でも、役者としては非常にうれしい賞をいただいたんだなと。映画作りは本当に面白いところもあるんですが、時に鋭く冷たいものも持っていたりして、そういうものを心で感じていくと、やはり役作りの現場は楽しくて辞められないなと思います。なので、この長い役者人生、一歩一歩、この賞を糧に少しでも映像の世界に花を添えられる役者でありたいと思います」

磯村勇斗

映画『月』ストーリー
深い森の奥にある重度障害者施設。ここで新しく働くことになった堂島洋子(宮沢りえ)は“書けなくなった”元・有名作家だ。彼女を「師匠」と呼ぶ夫の昌平(オダギリジョー)と、ふたりで慎ましい暮らしを営んでいる。洋子は他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにするが、それを訴えても聞き入れてはもらえない。そんな世の理不尽に誰よりも憤っているのは、さとくん(磯村勇斗)だった。彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく――。

実際に起きた障がい者殺傷事件をモチーフにした辺見庸の同名小説を映画化。「舟を編む」の石井裕也監督が宮沢りえを主演に迎え、日常のそばにある社会が隠蔽する闇や、顔を背けてはいけないテレビやニュースでは観られぬ“問題提起”に向き合う姿を描く。

この日の登壇、受賞者一覧は以下の通り。名誉ある賞を受賞した俳優陣の演技に注目しながら、是非作品を観てみてくださいね。

作品賞……『ほかげ』(塚本晋也監督)
監督賞……荻上直子監督『波紋』
主演男優賞……東出昌大『Winny』
主演女優賞……筒井真理子『波紋』
助演男優賞……磯村勇斗『月』
助演女優賞……新垣結衣『正欲』
ドキュメンタリー賞……『ライフ・イズ・クライミング!』(中原想吉監督)
アニメーション作品賞……映画『窓ぎわのトットちゃん』(八鍬新之介監督)
新人監督賞……金子由里奈監督『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』、工藤将亮監督『遠いところ』
新人男優賞(南俊子賞)……アフロ『さよなら ほやマン』、黒崎煌代『さよなら ほやマン』
新人女優賞(小森和子賞)……花瀬琴音『遠いところ』
脚本賞……上田誠『リバー、流れないでよ』
編集賞(浦岡敬一賞)……今井大介『#マンホール』
撮影賞……芦澤明子『スイート・マイホーム』
松永文庫賞(特別賞)…八丁座
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞)……木野花『バカ塗りの娘』
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞)……小林薫『バカ塗りの娘』

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