【ゾッとする怖い話】この少年、なにか変……。駅のホームで起きた恐怖体験

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終電後の駅のホームに、一人きり。
あなたは、そんな状況を味わったことがありますか?
今回は、初めて訪れた地で終電を逃してしまった男性に起きた怖い話をご紹介します。

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松木あや
松木あや
2024.09.24

終電を逃した駅のホームで

無人の駅のホーム出典:stock.adobe.com

時刻は夜の10時。私は、初めて訪れた駅のホームで途方に暮れていました。

仕事の出張でとある田舎町を訪れた私は、取引先との打ち合わせの後、そのまま予定外の外食を共にすることに。

ホテルまでは電車で戻る予定でしたが、店を出た頃には辺りは真っ暗。
最寄り駅へと走った努力も空しく、寸前のところで終電を逃し、酷使した足を休めるためにホームのベンチで足を休めていました。

見知らぬ土地の、馴染みのない駅のホームで一人。
心細さが押し寄せてきました。

少々お金はかかるが、ホテルまではタクシーで戻るしかないか。そんなことを考えていると……。

「すみません」

驚きで肩が飛び跳ねました。
一人きりだと思っていたところに、突然後ろから声をかけられたのです。
反射的に、声のした方を振り返りました。

尋ねる少年

駅のホームにあるベンチ出典:stock.adobe.com

振り返ると、学ラン姿の少年が立っていました。

「すみません、……ですか?」

なにか恐ろしい者の姿を想像して振り返った私は、その正体がごく普通の子供ということに安堵しました。

それに、少年は私になにかを尋ねているようです。
少年も私と同じく、部活動などが長引き、終電を逃してしまったのでしょうか。

「あ、ああ。どうしたの?終電なら、さっき出てしまったみたいだね。」

「……」

私が少年へ返事をするも、少年は黙ったまま。

「すみません、……ですか?」

再び、少年が私になにかを尋ねました。

なんなんだ、変な子だな。それに、こんなに近くにいるのに、少年がなにを言っているのかよく聞き取れない。
少年は私になにを聞いているんだろう?そう思って、少年に意識を集中させると……。

「……う、うわああああ?!」

どうして、私は気付いていなかったのでしょうか。
ごく普通の子供に見えていた、その少年は。

「すみません。僕の頭はどこですか?」

首から上が、なにもありませんでした。

思い出せない、顔

私はその後、逃げるようにしてホームを走り、駅の改札を逆戻りして駅を飛び出しました。

どうしてあのとき、少年がごく普通の子供に見えていたのでしょうか。
話しかけてきたときは、頭部があったのでしょうか。

私は、少年の顔をまったく覚えていないのです。

あなたも、田舎のホームで終電を逃したときは、ご注意を。

※この物語はフィクションです。
※記事に使用している画像はイメージです。

 

松木あや

◆松木あや

ホラーやオカルトが好き。在住する東北の地で、ひんやりとした怖い話を収集しています。
恐怖体験の「おすそわけ」を楽しんでもらえると嬉しいです。

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松木あや

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