【ゾッとする怖い話】この家、何かがおかしい……。近隣住民が感じた恐怖体験

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突然、近所に越してきた仲の良い一家。
一見普通にみえるのですが、なんだかおかしな雰囲気を感じるのです。
近隣住民が感じた、ゾッとした怖い話をご紹介します。

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松木あや
松木あや
2024.09.21

様子のおかしい一家

昔ながらの日本の住宅出典:stock.adobe.com

自宅の近所に、とても仲の良い一家が引っ越してきました。
つい一週間ほど前のことです。今思えば、本当に突然のことでした。

一家は4人家族。明るくよく喋るお母さんと優しそうなお父さん、そして2人の子どもたち。

子供たちは2人とも大人しく、とくに女の子は異様なほどに元気がありませんでした。
それどころか、女の子は一人だけとても瘦せ細り、男の子の後ろでいつもジッと俯いているのです。

「あの、娘さんって……」

心配になった私が問いかけると、お母さんはなぜか頭に“はてなマーク”を浮かべるのです。

どうやら一家にはその女の子が見えておらず、一家は3人暮らしなのだと、しばらくしてから知ることになりました。

母親の奇行

ある日、買い物からの帰り道を歩いていると、遠くからあの家が目に入ってきました。

2階のベランダで洗濯物を干しているお母さん。今日は天気がいいからなぁ、などと考えながら何気なくその光景を眺めていました。

しかし、どうやら様子がおかしいのです。
お母さんは突然、ベランダの柵に手をかけると、地上へ向かって大量の吐瀉物を吐き出したのです。

「えっ……!?」

私が驚いている間もなく、お母さんはなぜか干したばかりの布団のシーツを自らの体に巻き付けると、その身を地上へと投げ出しました。

明らかに異様な光景を茫然と見ていた私ですが、慌てて一家の家まで駆け付けました。
シーツに巻かれ、地面に横たわる、お母さん。その傍らには……

女の子が、とびきりの笑顔で立っているのです。

一家が越してきた理由

夜のパトカー出典:stock.adobe.com

その後は警察が介入する騒ぎとなり、私も目撃者として事情聴取に追われました。

シーツにぐるぐる巻きになったお母さんは、吐瀉物にまみれた状態で死亡していたようです。
2階からの落下とは思えないほど、関節がおかしな方向へ曲がり、かなり痛々しい様子だったと。

おかしな死に方であることは間違いありませんでしたが、その状況から見て自殺として処理されました。

また、その後の警察の調べにより、一家の秘密が明るみになるのでした。

なんと、一家が元々住んでいた家の近くの茂みから、シーツに巻かれた女の子の遺体が見つかりました。
そう、一家は元々4人暮らし。お父さんは娘を、お母さんは息子をそれぞれ連れた再婚同士の家族でした。

お母さんは、血の繋がらない娘を毛嫌いし虐待するように。
茂みから見つかった女の子は、その娘だったのです。

娘は、恐らく食事もろくに与えられず、いつも空腹に苦しんでいたのでしょう。
母親が死の直前に大量に嘔吐したのは、自分と同じように胃をすっからかんの状態にさせてやりたいという娘の恨みがさせたものなのでしょうか。

今となっては、真相は誰にもわかりません。
女の子が最後に見せた笑顔に、追悼の気持ちを抱いてしまう私は、罰が当たるでしょうか。

※この物語はフィクションです。
※記事に使用している画像はイメージです。

 

松木あや

◆松木あや

ホラーやオカルトが好き。在住する東北の地で、ひんやりとした怖い話を収集しています。
恐怖体験の「おすそわけ」を楽しんでもらえると嬉しいです。

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松木あや

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