【本当にあった怖い話】「隣の105号室、誰か住んでいますよね?」深夜のアパートでの恐怖体験

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夜な夜な聞こえる子どもの泣き声。
虐待を疑う男性を襲った、身の毛もよだつ恐怖体験をご紹介します。
あなたは、この状況に遭遇したらどうしますか?

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4MEEE編集部
4MEEE編集部
2025.05.17

隣の部屋

アパートの玄関出典:stock.adobe.com

これは、僕が社会人になって初めて一人暮らしをしたアパートでの体験です。

当時、僕が住んでいたのは、1階の角部屋、106号室。

立地や日当たりがよく、管理会社の話によると隣は長いあいだ空室になっているとのことで、我ながら「いい物件を見つけたな」と思っていました。

しかし、アパートに引っ越して一週間が経った頃。

その日は、日頃のストレスを発散しようと、深夜まで趣味のオンラインゲームに没頭していました。
すると、壁の向こうからある音が聴こえてきました。

『ママぁ、ママぁ、ごめんなさい!ここから出してぇ!!』

わあわあと泣く子どもの声。

あまりに悲痛な泣き声に、僕の脳内には“虐待”という文字が浮かびます。
しかし、隣の105号室には誰も住んでいないはず。

他の部屋から聞こえているのだろうか……?
うろたえているうちに、泣き声はどんどん激しさを増していきます。

僕はいたたまれなくなって、音の出どころを探ろうと105号室との隔たりである壁に耳をくっつけました。

子どもの泣き声

『ごめんなさい!ごめんなさい!』

壁越しにハッキリ聞こえた小さな子どもの声。

「空室というのは嘘だったのか……?でも、なんで……」

僕は不審に思いつつ、朝を待って管理会社に電話を掛けます。

「隣の105号室、誰か住んでいますよね?夜中に子どもの泣く声が聞こえたんですけど」

語気を強める僕ですが、管理会社からの返答は予想だにしないものでした。

「またですか……」

ため息交じりの声に、僕は動揺しながらも説明を求めます。

「……またって、どういうことですか?」

「105号室は本当に空き部屋なんです。しかし、他の入居様からも同様の苦情が届いておりまして……」

どうやら、苦情があるたびに大家が中を確認しているようですが、異常は見つからないのだそう。

管理会社としても対応のしようがなく、困っていると話していました。

じゃあ、あの声はいったい……。
携帯電話を耳にあてながら、僕は背筋が冷えていくのを感じていました。

深夜の帰宅

夜道出典:stock.adobe.com

事情を知ったあとも、時折105号室からは泣き声が聞こえてきます。

そのたびに僕は耳栓をしてやり過ごしていたのですが……、
残業で帰りが遅くなってしまったある晩。

アパートの前で腕時計を確認すると、時刻は既に0時過ぎ。
心の中は恐怖でいっぱいですが、105号室の前を通らなければ自分の家には帰れません。

僕は仕方なく足を踏み出します。

『ママぁ!ここから出してぇ!!』

いつもよりもハッキリと泣き声が聞こえました。

反射的に音の方を見ると、105号室の浴室の窓が薄く開いています。

絶対に中を見てはだめだ。
頭では分かっているのに、僕はなにかに誘われるかのように、おそるおそる浴室を覗いてしまったのです。

浴室の中

月明かりに照らされていたのは、真っ黒い子どもの姿。

『ごめんなさい!ママ!!ごめんなさい!!』

そう叫びながら、子どもは何度も何度も、浴室のドアを叩いています。

僕は全身に鳥肌がたつほど恐ろしくなって、慌てて自宅に飛び込み、布団の中でガタガタと震えながら朝を迎えたのです。

管理会社にこの出来事を伝えたところ、話を聞いた大家が菓子折りを持って僕の部屋を訪ねてきました。

「実は、105号室には数年前までシングルマザーの母親と4歳になる息子さんが住んでいました」

最初は仲良く暮らしていたものの、そのうち母親が息子さんに手をあげるように。

大家の話では、母親は外に男でも作ったのか次第に家に帰らなくなり、息子さんはネグレクトの末、亡くなったのだそう。

「それ以来、あの部屋では子どもの泣き声が聞こえるようになったので、だれにも貸していないんです」

苦情が多いことから大家は定期的にアパートの管理会社を変えているそうで、僕が騒音のクレームを入れたとき、管理会社の担当者が困惑していたことにも納得がいきました。

「隣には誰も住んでいないし、声が聞こえること以外に実害はないから」

そう言って引き留められましたが、僕には、あのアパートに住み続けることなど到底できませんでした。

(pompom /男性/30代後半)

※この記事は読者から寄せられた体験談を元に、一部編集を加えて作成しています
※記事に使用している画像はイメージです

 

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