【ゾッとする怖い話】このマンション、どこかおかしい。エレベーターを使ってはいけない理由

Lifestyle

引っ越したばかりの頃、管理人さんに「夜はあまりエレベーターを使わないほうがいい」と言われたんです。
その時はただ、変なルールだなとしか思いませんでした。

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味醂
味醂
2026.06.14

忠告

マンションのエレベーター出典:stock.adobe.com

就職して、元いた学生マンションから引っ越しすことになりました。
引越し先のマンションは築年数はそれなりに経っているけど、管理はちゃんとしているし家賃も安くて、いいとこ見つけたなって思ってたんです。

今どき珍しく管理人さんが常駐してるとこだったんですけど、入居してすぐ管理人のおじさんに変なことを言われたんです。

「夜はあんまりエレベーター使わないほうがいいよ」

「なんでですか?」って聞いたんですけど、おじさんが妙に言葉を濁すというか、はっきりと理由を言わなくて。
「階段あるし、若いんだから運動しないと」なんて言って、その時はそこで話が終わりました。

誤作動?

ある晩、仕事帰りにスーパーでまとめ買いをして、かなり荷物が重くなってしまいました。
袋を両手に下げたまま階段を上がる気力がなくて、エレベーターを使うことにしたんです。

エントランスを抜けると、ちょうどエレベーターの扉が閉まるところで。
思わず「あっ」と声が出ました。そしたら、閉まってた扉が一瞬ピタッと止まって、もう1回ゆっくり開いたんです。

中に乗ってた人が待ってくれたんだと思うじゃないですか。
空っぽなんですよ、エレベーター。誰も乗ってないんです。

なんで?と思いましたけど、とりあえず自分の階のボタンを押しました。
何事もなく部屋に着いて、「誤作動? ラッキーだったな」なんて思ってたんです。

翌日、ゴミ出しの時に管理人さんに会って、なんとなくその話をしました。
そしたら管理人さん、「あー」ってため息みたいに言って、また妙な顔をするんです。

「なんですか?」
「……助けてくれたなら、まだ大丈夫」

どういうこと?って思って。
気になったけど、電車間に合わなくなっちゃうからそのままマンションを出ました。

このマンション、どこかおかしい

集合住宅の廊下出典:stock.adobe.com

その日も帰りが遅くなって、またエレベーターを使いました。
今度は荷物も少なかったし階段でもよかったんですけど、朝の管理人さんの様子がが気になって、逆に確かめたいみたいな気持ちもあったんだと思います。

一階で乗り込んで、自分の階のボタンを押しました。

エレベーターは何事もなく上がっていきます。
でも急に、ボタン押してない途中の階で止まって、扉が開いたんです。

外には誰もいませんでした。
誰かが呼んだから止まったはずなのに。

少し待ちましたが、何も起こりません。
「変だなあ、また誤作動かな?」と思って、「閉」のボタンを押そうとした時です。

誰もいない廊下から、声をかけられました。

「まだ乗れますか?」

急いで「閉」ボタンを押して、息を殺しました。
自分の階に着いて、とりあえず廊下には出ましたが、部屋に入る気になれなくて、そのまま階段で一階まで降りました。

お金が貯まったら、できるだけ早く引っ越そうと思います。

※この物語はフィクションです。
※この記事に使用している画像はイメージです。

味醂

◆味醂

子どもの頃から怖い話が好きで、ホラー小説やネット怪談など、文章作品を中心に親しんできました。
映像作品の痛そうな表現や急に驚かせる演出は少し苦手ですが、想像がふくらむ怖さや、日常の違和感が少しずつ不穏さを増していくような話に惹かれます。
読んだあとふとした瞬間に思い出してしまうような“あとから効いてくる怖さ”を大切にしています。

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