森鴎外おすすめ小説①「雁」
恋愛を主軸としていて、文体もとても読みやすいので、森鴎外の小説を読むのが初めてという人でも安心しておすすめできるのが、この「雁(がん)」です。
主人公は「玉」という高利貸し「末造」の妾(今で言う、ヤミ金融の愛人ですね)。
でも、玉はある日、「岡田」という医学を学ぶ学生に恋をしてしまいます。
そして、来る日も来る日も、玉は岡田が散歩で家の前を通るのを待ちます。
しかし、運命は皮肉なもので、玉と岡田が結ばれることなく、物語は終わってしまうのです…。
この物語の見どころは、森鴎外の描く悲恋の美しい表現。
とても粋なこの表現をぜひ読んでみてください♡
雁 (新潮文庫)
¥506
森鴎外おすすめ小説②「舞姫」
新装版の表紙がとても美しく、目を惹かれるのが特徴的な「舞姫」は森鴎外の代表作です。
舞姫は、若きエリート官僚「太田豊太郎」と下層階級出身の踊り子「エリス」による身分違いの恋物語☆
二人は惹かれ合い、一時は豊太郎もその身分を捨てて、エリスとの恋に生きようと思い立ちます。ですが、エリスへの恋心と身分や名誉を天秤にかけた時、豊太郎のした決断は……。
ずっとエリートコースを歩いてきた豊太郎の、ほとんど初めてとも言える葛藤、そしてそれに振り回されたエリスの切なさが生々しくも描かれています。
純文学といえど、そのエッセンスはまるで少女漫画のよう。森鴎外を読むのなら、ぜひ一度は読んでほしいおすすめの小説です♪
舞姫 (集英社文庫)
¥345
森鴎外おすすめ小説③「山椒大夫・高瀬舟」
「山椒大夫・高瀬舟」は、森鴎外の短編小説集なので、文体に慣れていない人でも、取っつきやすい作品になっています。
表題になっている山椒大夫は、人さらいにあった母と姉弟が離ればなれになり、姉弟は山椒大夫の奴隷としてこき使われるようになるも、やがて成長した姉弟がそこを逃げ出し、母親の元まで向かう…といったストーリー。
同じく表題になっている高瀬舟は、弟殺しの罪として島流しの刑にあう「喜助」が、島までの船の中であまりにも笑顔でいるものだから、それを不審に思った島までの護送役である「庄兵衛」が”お前は何を考えているんだ”と問いただします。
そこで語られる真実は、「弟は病にかかっていた」という事実。
そして、「弟は兄を楽にさせようと自殺を試みた」という事実。
しかし、「自殺に失敗した弟に早く楽にしてくれと頼まれ、最終的に弟を殺し、その姿を近所のおばあさんに見られ、今に至る」という事でした…。
山椒大夫は素直に感動でき、高瀬舟は色々なことを考えさせられるストーリー。
そのほかにもたくさんのバラエティに富んだ短編が集められているので、森鴎外入門にもおすすめです☆
山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫)
¥539
森鴎外おすすめ小説④「青年」
森鴎外の小説「青年」は、作家を夢見た青年が上京することから始まる青春物語です。
上京した青年「小泉純一」は、著名な作家の元を訪ねたりと充実な日々を過ごします♪
そんな順風満帆だったある日、劇を見に行った小泉純一は、とある未亡人「坂井」と出会います。
そして、次第に小泉純一は坂井に惹かれていきます。遂には、坂井を追って箱根まで足を踏み入れますが、そこで見たものとは……。
経験を通して、小説家としての一人の青年の成長を描いた「青年」。
若く青い不安定さが丁寧に描かれているので、古い作品ながら、どこかフレッシュなものを感じるおすすめの小説です。
青年 (新潮文庫)
¥539
森鴎外のおすすめ小説4選でした。
近年ではAmazonのKindleストアでも購入できる森鴎外の小説もたくさんあります。
お値段もとても安くなっているので、ぜひ気軽に読んでみてください。
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