イギリスで学んだ内装建築技術を生かし空間をつくる、若手デザイナー

連載第28回目に登場いただくのは、錦織杏奈(にしごりあんな)さん35歳。
イギリスで内装建築を学び大学院修了後、株式会社GARDEに入社し10年目。ハイブランドストア、 ホテル、レジデンス、商業施設やオフィスなど、多岐にわたるインテリアデザインやコンサルティング、 コーディネーションをグローバルに展開する同社で、デザイナーとしてご活躍中。
主に、ホテルやレジデンスなど“人が滞在する空間”のデザインを担当され、コンセプト立案、設計、現場監修までを一貫して担っているそうです。
Q.具体的にどんなことをしているの?

画像:株式会社GARDE社内にあるアートギャラリー。
「社内ではインテリアデザイナーと呼ばれていて、“ホスピタリティデザイン”という人が過ごすエリアを中心とした内装設計を担当しています。建物の壁や床、天井などの装飾を決めたり、家具を選んだり。外側ができたものに対して、内側の全部のデザインを行なう仕事です。
小さい頃からマンションの広告を見るのが好きで、ホテル巡りも好きで、気づいたら建築の世界を選んでいました。例えばホテルのように、レストラン、レセプション、客室など、1つの建物の中に色んな空間が混在するのが面白いなと思っています。
大学時代に行ったイギリスで「テート・モダン」という発電所をリノベーションした美術館に触れて、『建物を建てるのも面白いけれど、その中を変えていくことはすごく楽しそう』と感銘を受けて、よりデザインの世界にのめり込んでいきました」
Q.GARDEで働く理由は?

「イギリス留学から帰ってきて、日本の就活イベントで偶然出会った会社でした。GARDEはハイブランドストアやホテルなどを手掛けていて、青山にオフィスがあり、煌びやかに見えました。 最初はそんな単純な動機です(笑)
GARDEは海外の案件も多く、留学経験を活かせる環境だったのも決め手の1つ。外資系クライアントの内装設計を担当するときは、海外にいるメインデザイナーの方がデザインしたものを、日本で形にするためにディレクションをするという関わり方も多く、実際に英語を使う機会はかなり多いです。
いかに元のデザインを崩さずに日本で作るかというところが難しいですが、他の人、特に海外のデザイナーさんのデザインは、自分じゃ思いつかないアイディアがたくさん詰まっているので形にしていくのが面白いです!
一方で、自分がメインデザイナーとして担当する案件も多く、一貫して内装設計を任せてもらえるのがこの会社の好きなところ、かつ私に合っているなと思っています。私の感覚を尊重してもらえて、若手のうちから裁量ある環境で経験させてもらえるのは幸せだなと思います」
Q.QOL向上活動を教えて!

「趣味は筋トレです。30代になってから体調を崩しやすくなってしまい、これは運動しないといけないなと思ってパーソナルジムに通い始めたら、筋肉の使い方などを学ぶのが意外と面白くてハマりました。
あとは最近、一級建築士の資格を取るために学校に通っています。休日はほぼ勉強漬け。デザインの仕事をする上で必須の資格というのは意外とないのですが、建築側の方と話す時に自分が知識を持っていると、自信を持って円滑に業務を進行できると思っています。
こんな感じで今は休みの日も仕事のことばかり考えているのですが(笑)、仕事中のお昼休みは後輩と近所のカフェを巡ったり、まとまった休みができたら旅行をしたりする時間がリフレッシュになっています。SNSで面白いホテルを見つけたら、すぐ行きたくなっちゃうのも職業病ですかね」
Q.目標や夢はある?

画像:錦織さんが担当した「カンデオホテルズ京都烏丸六角」は、京都市登録有形文化財である伝統的な町屋「旧伴家住宅」をホテルとしてリデザインし、 国際的なデザインアワードであるMUSE Design Awards 2022で金賞受賞に加え、iF DESIGN AWARDやAsia Pacific Property Awardsなど、6つの主要アワードで受賞を果たした。
「人生の目標は……ごくシンプルですが美しく健康であること。大好きな猫と暮らすこと。
仕事面での直近の目標は、夏までに一級建築士の資格を取ること。そして任せてもらえる仕事を増やしていって、今以上に指名で仕事をいただけるデザイナーになれたらと思っています。
また、この道を目指すきっかけになった「テート・モダン」のように価値あるもののリノベーションに関わっていくのが1つの目標です。新規で建てるホテルの内装ももちろん面白いのですが、文化財などの様々な制限がある建物をより良く使えるようにリデザインする仕事に携わりたいです。
以前担当した『カンデオホテルズ京都烏丸六角』では、古くて暗く見えてしまう建物を、どうしたら居心地のいい空間になるかを考えて、『お客様をお迎えする最初のラウンジに、明るくて温かみのある照明を吊るしましょう』などと提案しました。そんな経験が楽しくて幸せで、今後もそういった経験を重ねて学び続けられたらいいなと思っています」
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自分の好きなことに真っ直ぐに取り組んできた経験を仕事に活かし、さらに人生を楽しむ。そんなキャリアも人生も“自分でデザインする”姿は、とても美しくかっこいい!「好きを仕事にしたい」と考える女性にとって、まさにロールモデルと言える存在ではないでしょうか。
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Special Thanks:Anna Nishigori(GARDE)
Photographer:Yusuke Ikuta
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※本内容は取材当時の情報です。
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